尖閣問題を考える(プライム・ニュース/BSフジ)

このところ、報道番組に頻繁に取り上げられているが、そのほとんどがしっかりとした報道とは言えないものであり、解説者もあなたどこの国の人と言いたくなるようなものが多い中で、はじめてすっきりと胸に落ちた番組を見た。尖閣問題である。皆さんにも知ってもらいたいと思い、一晩がかりで文字にした。映像を入れたいのだが、あいにく数日前から自作PCが故障している。
mac book proでやるにも、DVDにしようとは思っていなかったので、cprmプロテクトをはずす設定をしないまま録画した。マックはcprmプロテクトがかかったDVDは読めない。このcprmプロテクトを外すには、PC上での作業が必要となる。
というわけで、画像の挿入は少し後になる。
ところで、PCの故障だが、電源が突如落ちだした。起動後1時間くらいでほぼ確実に瞬断する。落ちたら、しばらく放っておかないと、すぐには起動できない。原因は電源ユニットかCPUの熱暴走が予想できた。そこで、CPUの温度を検知するフリー・ソフトを落として調べたら、すぐに高温になり70℃近くで落ちることが分かった。そこで、ともかくCPUクーラーを高性能のものに取り替えることにしてオンラインで注文した。
Amazonにはなんでもあって、朝方に注文しても夕方には着くことが多いので、重宝している。2:00頃オーダーしたから20:00頃には着くだろう。
だから、明日には絵が入るということで、この一晩がかりのがんばりの成果をアップいたします。

プライムニュース:尖閣問題を考える
キャスター:八木亜希子、反町理

出席者:
新藤義孝;自民党衆議院議員、1996年初当選(4期目)総務、外務政務官や経産副大臣を歴任、現在自民党・領土に関する特命委員会委員長代理を務める。

山田吉彦;東海大学海洋学部教授、海洋政策研究財団研究員
日本財団で海洋船舶部長、海洋グループ長などを務め2009年より現職、先月東京都専門委員に選任され、尖閣諸島に関する調査研究を行う。

宮家邦彦;キャノングローバル戦略研究所研究主幹
1978年外務省入省、日米安保条約課長、在中国大使館公使などを歴任し、2005年退職、阿部内閣で首相公邸連絡調整官を務める。

山本周:フジテレビ解説副委員長
官邸、自民党などを担当、政治部長、報道局次長を経て現職。

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八木:新藤さんは、超党派の議員で構成する「日本の領土を守る為行動する議員連盟」がこの魚釣島周辺海域で行った戦時中に遭難した疎開船の犠牲者に対する慰霊祭に参加されました。まずこの慰霊祭というのは定期的に毎年行われているものなんですか。
新藤:地元の遺族の方達がおやりになっています。昭和44年に実際に島に上陸して一度だけ現地で行われて、以来上陸を政府が認めませんので、石垣島の方に別の慰霊碑を造って慰霊祭をやってるという状態なんです。8月の19日というのは昭和20年に遭難して音信不通になって7月の3日にアメリカ軍に撃たれて船が沈没して、一隻は沈没一隻は航行不能になって、島に流れ着いて、それから約一ヶ月飲まず食わず餓死したり病死したり。
反町:魚釣島に漂着した疎開したというか避難船だったんですか。
新藤:石垣島から台湾に疎開せよということで、2隻の船が出かけていって、7月3日、アメリカ軍に撃たれて一隻は沈没全員死亡、一隻は魚釣島に流れ着いて一ヶ月近く音信不通、筏を組んで決死隊がようやく島にたどり着いて、呼んで来て救援船がようやくたどり着いたのが8月19日なんです。
(注:この事故についての詳細は、ここで見ることが出来る
だから我々は、その日にあわせて上陸して慰霊碑のあるところでやろうじゃないか、それはまた遺族の願いでもあるということで企画をした訳です。

八木:今回これは香港の活動家の後でそこでやろうと。
新藤:私たちが計画したのは5月です。そもそも私は1月の21日に同じルートで島まで出かけていっています。ですから今回の仕事というのは慰霊祭も一つの目的です。もう一つはあの島は日本の国境線の起点となる場所が、魚釣島に4カ所、久場島に3カ所、大正島に1カ所、8カ所尖閣諸島には日本の国境を形成する起点があるんですね。だからその場所がしっかり保全されてるかどうかということを確認をする。
それから魚釣島には環境省が絶滅危惧種に指定した、レッドリストというんですが、24種類あります。そのうち10種類、もぐらだとか沢ガニは尖閣にしかいない、世界でそこにしかいない生態系があるんです。
それがいま、山羊が1000頭近くになっていて、灯台を作る時に2頭の山羊が1000頭になって植生を食い荒らし、固有の生態系がどうなっているかも確認しなければならない。というように様々な理由であの島に上陸して実態を見なければならない。
しかし上陸が出来ないんであれば、洋上と行ったってすぐ目の前ですから、ほんの数メーターの前まで行く訳ですから、島の現状をチェックしてこようと。
八木:5月にそうしようと決めていて。
新藤:いや、もうずっと前からやっていて、1月にも行ってきました。5月に決めて6月に第一団が行きました。そして今回の8月19日に、この時は大切な日の慰霊祭にあわせていこうということになったんです。
反町:島までどのくらいまで近づかれたんですか。
新藤:目の前、4・5メーターです。
八木:どんな様子でした?

魚釣島灯台。最初石原知事が作り、任意団体が大きくした。

新藤:これは、絶海の孤島なんですね。170キロ離れて石垣島から8時間かかってゆきます。しかし見事に奇麗な島ですよ。でも近づくと山羊に食い荒らされて浸食されている部分がたくさんあるし、島も崩落している箇所がたくさんあります。人が住める場所は明治の頃から一カ所しかなくて、そこに手掘りで造った水路が、今でもそれしか導入路がないんです。そういう島ですが、30秒に一回小さい灯台が光ってるんですけど、まさに日本の国境を守ってくれているという、神々しいとても立派な島だと思います。
反町:新藤さんは今回上陸しなかった。上陸した方は都議とか区議の方でいらっしゃいますけど、新藤さんが上陸しなかったのは国からの要請を守ったというそういう理解でよろしいんですか。
新藤:私は国会議員として、納得するしないに関わらず、やはりルールの中で動くべきだと思っています。私は議員としても、今衆議院の決算監視委員長という役もありますが、ぼくとしてあの島に上陸して調査をすべきであると、だから海上保安庁に私を連れてゆけ、案内しろとずっと言ってるんです。私が勝手に行くことはしないということを決めておりますので、今回はあらかじめ申請しましたが、許可が下りておりませんので、その範囲で行動したということです。
八木:宮家さん、今回のこういった一連の行動について、どのような影響があると思われますか。
宮家:影響ですか。中国側がどう受け止めるか考えましょう。中国は、半永久とはいいませんけど、ずぅーぅっとやると思いますね。中国側の考え方というのは、今は軍事力で尖閣を取り戻す気はないけれど、しかしこの問題を大きくし、日本側の実効支配をチャレンジし、そしていつか日本側があきらめるまで執拗に攻めてくる。
八木:香港の活動家でしたけど、今後もこういう上陸を。
宮家:それはもう漁船かも知れないし、あらゆる手段を使ってそしてまた日本側から彼らのいう挑発なるものがあれば、それに対して必ず報復をすると、それはおそらくやるだろうと思います。
八木:これから、今後なんか上陸合戦みたいになってしまうのではないかという指摘が。
宮家:それはまさに日本側でちゃんと守らなきゃいけない、ということでしょうね。
そうさせないために、ですから逆に言うと、これで終わりじゃなくて、来るんだから、しっかりと法律を整備しなさいと、そういう行為だと私は思います。
新藤:ハードルを下げちゃったことが問題なんですよ。予告されていて、台湾から一直線に島まで向かって来て、領海に入った時点で止められるんです。しかしなぜか今回止めずに、努力はしたが止まらずに入って来て、しかも誘導するかのように上陸したところに警察官が待ち構えている、ですから外国の人たちは、日本が主張している島だがあの島には上陸できる、しかもお咎めなしにビジネスクラスで帰してもらえる。こういうメッセージを出してしまったということが致命的な間違いだと、私は思っています。
反町:山田さん、いかがですか。
山田:中国サイドでは、中国政府が取り返したというようにネットでは宣伝されている。そういうふうに、これはもう韓国の竹島問題、中国のサイドでは、教育の中から尖閣諸島は中国のもんだと入れ始めている。早い段階で手を打っていかないと追いつかない。この流れというのは、東シナ海だけではなく南シナ海でも起こっている。南シナ海でどういうことが行われているのかということを見てゆくと、近い将来東シナ海にも大漁船団が来て、プラス、南シナ海は日本に対するよりはもっと荒っぽい、武器を装備したかなりハードな武器を装備した漁業監視船なりその後ろには人民解放軍が付いてくるという状況がある訳ですから、実際にフィリピンの島などは奪われてゆく、要塞化してゆくという現実がある訳ですから、この尖閣諸島を守ってゆく為に、もっと緻密に計画的にやってゆかないと、このままではもうすぐにでも来てもおかしくない。
反町:来るというのは、その大漁船団がいつ来てもおかしくない。
山田:いつ来てもおかしくない。2010年の衝突事件の時には、あの日でも170隻いた訳です。あの年には270隻ほど現れている。大漁船団、300隻ぐらいの船が来て、尖閣には5つの島と3つの岩があるんです。これすべてを守らなければならない。そうなると、今回の場合、一隻の漁船に10隻の巡視船が囲んで、それでも追い返すことが出来ずに上陸という形になっている訳ですから、大漁船団が来た時にどういう風に守ってゆくのか。ということになりますと、かなり法制面と実行面で問題になってきます。
新藤:中国は勝手に尖閣諸島に71の名前を付けちゃってるんですよ。我々は財産台帳に載せてるのは12カ所です。それは、島の一部の小さな岩でも名前付けちゃってるんですけれども、尖閣諸島は魚釣島だけじゃないんですよ。どこでも勝手に中国が入って来てそこに標識でも立ててしまえば、中国の国家財産であるものをそこに立ててしまえば、これを排除することはこれはまた別の外交問題になりますよ。ですからあの島周辺をすべて管理しなければならない。無人島のままで人が入って来た時だけでかけてゆくという状態では管理できないんですよ。ですからその標識を立てるべき場所はどこだということは見なければ分からないし、だから私は何度も行ってるんです。

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八木:こちらをご覧頂きたいんですが、「海上保安庁法改正案」が今月衆議院を通過して参議院の審議を待っている状況にある訳なんですね。その改正案の内容としては、◇遠方離島における海上保安官による捜査・逮捕を可能とする。◇領海等における外国船舶に対する立入検査を省略した勧告・退去命令を可能とする。
これ、山田さん。具体的にどんな対応が可能になる、何が今までとどう変わるのかということを端的に教えてください。
山田:例えば魚釣島、今回のような犯罪が行われた場合、現在警察しか警察権を持っていない、それが警察官でなくて海上保安官でも逮捕することが出来るようになります。
領海内で、怪しい場合は、本来は立入検査をしてから勧告・退去命令となるのが、怪しいから出てゆきなさいということも可能になってくる。
反町:今回のように明らかに上陸だけを目的として侵入して来た船というのは、この勧告・退去命令の対象になるんですか。
山田:今回はですね。明らかに不法入国の意思を表明しているんですね。だから領海に入った段階で不法入国という判断が出来る。判断が出来るというみなしですね。
新藤:領海侵犯、海の上では領海侵犯。
八木:海上で逮捕とかは出来る・・・?
山田:出来ないことはないんです。その時の条件というのはけっこう厳しくなって、後は裁判の問題になってきますけど、出来ないことはないんです。
ただ、海の上は無害通航権というものがありまして、沿岸国に害を及ぼさない限り自由に通行することが出来る。ただ速やかに通行しなければいけないんですね。今回の場合は目的が不法入国だったから逮捕はできた。それが、もっと明確になった。
反町:そうすると、さっきの話に出ていた大量の漁船団が来た場合というシミュレーションでゆくと、この海上保安庁の改正案が成立することによって、例えば100隻の漁船が領海線を突破して入って来た時にどういう・・・。
山田:領海に入った段階で勧告をする訳ですね。で、勧告に従わない場合には、この法に従わないということで逮捕権が出る訳です。もうその段階で逮捕することも出来る。そしてもう一つ上陸された場合には、速やかに身柄を拘束してしまい逮捕することが出来る、県警を待つことなく、警察官の配備をすることなく逮捕できる。ヘリコプター搭載型の巡視船を用意しておけばかなり広い範囲で法執行が出来るということになります。
八木:宮家さん、こういうことが法律通りますと、この改正は中国に対して効果があると。
宮家:いやあ中国にね。どうしてこれ2010年にこれやらなかったんですかね。まずその時にちゃんとやった上で、今回こんなことになったらその次の手を打っていかなければ、中国側には全然、全然とはいわないけれども、あぁちょろいと。いう風になりかねない。やっぱり抑止をしなければならない。来た時に対応するだけでは不十分なので、ちょっとおどろおどろしい言い方だけれども、圧倒的な力で抑止しなければいけないんですよ、もし大量に船がくる場合は。
その部分が、これには欠けているから、おそらく中国は、この程度なら、あんまり変わらんなと。
反町:足りないんですか、じゃあ。
宮家:足りないですね。
反町:ほう・・・。
宮家:しかもですよ。向こうは軍隊は出さないで、非軍事力で既成事実を作ろうとしてくる訳ですから、それに沿った形で準備をしないととても対応できない。
八木:新藤さん、いかがですか。
新藤:根本的なことを考えるべきだと思うんですよ。入って来た人間をどう捕まえるかというのは、現行法でもいろんな対処が出来るし法の不備は整えていけばいい。でもなぜ入ってくるのか、例えば奄美大島の周りに入ってきますか、日本の国境が確定していないから他国に納得させていないから、自分たちの主張に基づいて入ってくる訳ですよ。ですから根本は、この尖閣諸島に入れない、あすこは日本のものなんだということをきちんと明確に主張しなければいけない訳です。でも、さっきの話にもありますけれど、日本も中国も固有の領土だと言ってるが、じゃあその根拠はなんなんだと、中国には根拠はゼロですからね。ともかく清の頃に、そもそも中国の東限は台湾の半分までと、皇帝が書かした図面、これがそうですが、自分たちが定めて、ここから190キロ離れてるんですから尖閣は。

日中中間線は、沖縄返還時に緯度・軽度を定めてラインが定められた。

それからサンフランシスコ講話条約で、日本が放棄すべき土地にも入っていない、それから沖縄返還の時に、丁寧に緯度・経度まできちんと決めて、ここまでの土地をアメリカは日本に返還いたしますと、そのなかに尖閣諸島は入っているんです。
中国が言い出したのは、国連の海洋調査で石油が出ると言い出したわずか40年ちょっと前に、急に台湾が言い出してその半年後に、台湾が自分たちのものだというならば、じゃあ台湾というのは元々中国のものだったんだ、こういう根拠でしかなくって中国政府にきちんと国際的に主張できるものがあるか、そういう協議をすべきなんです。日本は自分の手前勝手に主張してるんではないんです。歴史と法律と国際条約に基づいて主張してるものを、きちんと中国の一般国民にも知らせるべきだし、世界中に発信する努力が足りない。日本と中国の一対一の外交案件でいろんな外交のことを懸案して、まさにオブラートに包んだ状態でまさに棚上げにして来た。そのつけが今来てる。
反町:何をしたらいい。具体的に例えば法整備とか。
新藤:具体的に今提案してるのは、無人島ではなくて有人島にすべきだと。私たちが出かけていっても、石垣島から一時間半経つと無線が通じなくなります。だから尖閣周辺の漁業者は孤立するんです。それから170キロ離れてますので、気象が全然違います。海の状態が分からないので、出かけていっても漁ができない場合がある。だから気象観測所が必要です。それからもし海が荒れた時にも、あのところに避難をする港や施設が出来れば、そこで海が静まるのを待って量を続けることが出来れば、漁業者もきちんとペイできる漁が出来る。
ですから、あの島を無人のまま何人も近づかせないという政府の方針を変えるべきなんです。
反町:それはもう自民党政権からの統治方針を変えるべきだと。
新藤:それは、鄧小平と日中の政治合意であの島は棚上げしましょうと、いろんな人民感情が交じって解決しないからと、鄧小平たしか30年前ぐらいにやって来て言った。日本人はまじめだからそのまま棚上げしますと、30年以上たってもこうしてる。鄧小平は一時棚上げしましょう。なんなら10年ぐらい棚上げしてもいいですよといったんです。
反町:次の世代で解決しましょうといったんじゃないんですか、鄧小平は。
新藤:いや、でも正確に言うと10年ぐらいの棚上げでいいといったんです。でもその後中国は海軍力を高め経済力を上げ、しかも資源があるならばあそこの通行権を確保したい。だからそんな歴史的事実なんかどうでもいい。昔の戦争にかこつけてあの島は奪われたものだといえば日本は何ともいえないだろうと。
反町:そういう形で無線基地なり緊急用の避難用桟橋を設けることで、まずそこに有人化をして日本の領有であることを国際的にアピールすべきだと、こうゆう話。
新藤:あの島に人が住んで、海上保安官がつめていたらどうですか、上陸してもすぐ捕まえますよ。きちんと法の裁きを受けさせますよ。それから周辺に漁業者がたくさんいれば、日本人が平和的に経済活動を営んでいる場所にどうやって外国の人が侵入してくるんですか。
今近づかせないから、ですから漁船も危ないしコストがかかりすぎてペイできないから、なかなかあすこに行く人も少なくなっちゃった。だからあの島の有人利用と周辺の海を有効活用すれば、平和的に経済行為を行っている私たちの国として、そして歴史や法律の根拠を世界にきちんと言って中国がいかに手前勝手の出鱈目の発言をしてるかということを。
反町:宮家さん、この具体策、日中関係どうなります?
宮家:いや、かなりくるでしょうね。
反町:くるって来ますよね。
宮家:ただ、今まさに先生おっしゃったように、鄧小平の時代の暗黙の理解がもうない訳ですよ。2010年でぼくはもう消えちゃったと思うんです。今の問題はですねぇ、尖閣も含めてあの離島、特に尖閣ですけれど、どういうルールでまずやるか、基本的なルールないんですよ、それを作りながら、今おっしゃったようなある段階であそこに人を置く。それは、突然やればガチンコになりますからね、そこをうまくシナリオを造って、そして国民の声を一つにして、そして交渉、交渉は出来ないから・・・
新藤:交渉じゃない。
宮家:交渉じゃないですな。その事実関係を向こうは積み上げようとするから、こっちも積み上げてゆく。
八木:少しづつという形がいい・・・。
宮家:あまりガチンコやっていいことはないでしょうね。
山田:一点だけ、あのこの法改正、これは尖閣だけじゃなく日本中適用となりますね。原稿の海上保安庁の勢力とか人員でさらに負担がかかってくる。これを政府はどういう風にサポートしてくれるのか。考えてくれるのか。今でも足りないといわれる海上保安官を倍増してくれるのか。装備をどれくらい増やしてくれるのか。予算の裏付けがなければ、法改正だけが進むとさらに海上保安庁の・・・
反町:山田さんがお考えになってるのは、海上保安庁の増強ですか、それとも自衛隊との共同作戦ですか。
山田:まずは海上保安庁の増強そして自衛隊との関係、それも当然その次に入ってくる問題だと思います。
八木:お知らせを挟んで皆さんから提言を頂きます。

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八木:さて今夜のプライム・ニュースは「日本の領土を守るため今決断すべきこと」というテーマで提言を頂きます。新藤さん、お願いします。出して頂きますか。
新藤:「国策変更・政権交代」。いままで尖閣に付いても玉虫色でした。棚上げなんです。それから竹島問題は、これは国際条約の外に起きました。これまでの、あえて触れないことによって日本の国益を守り外交的な平穏を保つ、この政策がもう破綻してるんです。ですから今日本は相手とぶつかることではなくて、日本の主張をきちんとして国策を変更すべきだ、例えば尖閣諸島であれば有人化を図るべきですし、竹島でいえば日本と韓国が竹島問題を協議したことは一度もないんです。政府間協議を働きかけたこと一度もありません。ま、韓国が拒否してるからですが、日本も言ってません。ですから、本気の話し合いをしようということを、国際条約も日韓基本条約も外でしたから。この問題をキチンとやるということ。それは日本の外交の継続性を断ち切るということなんです。
八木:これ政権交代と書いてありますが、今までの自民党でもそういう状況踏襲されて来た訳ですけれども、それを変えようというのは、自民党の皆さんは一致されてるんですか。
新藤:今回のチャンスというのは、自民党が決めた政策なんです。方針なんです。でもそれは自民党が担って来た日本政府が行ってきたことなんです。そして今政権交代が起きて民主党によって自民党の継続性は途切れました。お気の毒というか、こういう言い方をしては失礼かもしれませんが、あまりにも稚拙な外交能力のないそのやり方が日本を今、弱みを全部さらけ出すことになった。逆に言えば、それによって解決しなきゃならない問題が分かって来たんですから、ここでもって今の政権を変える、先ほど中国と韓国とアメリカの大使を一斉に交代する、こんなこと異例です、でも政策転換を図ろうとしてますよ。今の政府が転換すれば、今まで言ってたことはなんなんですか、鳩山さんが言ってた友愛の海ってなんなんですか、菅さんや岡田さんが竹島問題一言も言わなかったこと変えるんですか。ですから、政権を交代させるというのは、党が変わるかどうかは国民が選ぶことです。でも日本政府の政策を変更させる為には、今の政権を変えない限りは、これはこの国を守ることは出来なくなって来ている、こういう思いで書きました。
八木:山田さん、お願いします。
山田:「江戸日本橋から唐・オランダまで境なしの水路なり」これ隔たりなしとも言うんですけど、これ江戸時代海防を説いた林子平という人が言った言葉なんですけれど、要は海の道は世界に通じている。その反面、海の守りというのは、外圧は海から入ってくる。海の守りは重要で、それは非常に難しいことなんだということを言ってます。現代も全く同じで、外から新しい外圧が入ってくる。力が入ってくるのをどの様に防いでゆくのかを今まさに考えなければいけない。
ただし、やはり日本は世界と海で繋がっているということは変わらない。
八木:宮家さん。
宮家:国策変更ですね、やっぱり。今中国が軍事的に台頭して、アメリカがアジアに回帰している訳ですよ。この2010年以降の状況は大きく変わっています。戦後の平和主義は結構ですが、非武装の平和主義から武装平和主義に変わる時期に来ていると私は思います。
八木:山本さん。
山本:話し合いで解決できればそんなにいいことはないんですけど、なかなか沿う簡単な話じゃないんですね。日本が強く出ると中国はいろんな報復をしてくる可能性がありますね。例えば操業している日本の漁船を拿捕するとか、日本が拿捕した向こうの人間と人質交換みたいなこととか、あるいは中国本土の方で日本人がよからぬところに入ったから捕まえたとか、前ありましたけれど、まあいろんなことが出てくると思います。それを覚悟しなければいけない。
八木:うーん、どこまで覚悟できるかという・・・・
山本:そこで音を上げちゃうと向こうの思うつぼですから。どこまで耐えられるかと、日本人全体の問題だと思いますよ。

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八木:いろいろメールいただきました。ありがとうございます。
福井県の30代の男性の方からです。
尖閣の所有が東京都になった場合、都知事は尖閣に行くと思うのですが、その場合国は中国にどのような対応をするんでしょうか。という質問なんですが、新藤さん。
新藤:これは地方時自体が何をおやりになろうとしても国内の問題ですから、中国がなにか言って来てもそれは内政干渉でしかありません。ですから地方自治体としてあの島をお買いになって、有効活用してゆくと、私も応援したいと思いますし、しかし最終的にはあすこに防衛の機能ですとか気象や電波の管理そういったことをやる為には国が使っていかなければならないと思います。
ですからまずは東京都が買って、島の利用を色々と計画して頂きながら最終的には話し合いをしながら、島をちゃんと守りたいというのが石原知事の考えですから、私たちもそれは一緒なんです。なので、後は段階を踏んで、最終的には国が管理する様にすればいい。であるならば、東京都は喜んで国に提供すると、知事は私にそういってくれています。
八木:宮家さん、いかがです。
宮家:いろいろご意見あると思いますけどね。やはり中国と対峙していかなければならない以上、都にせよどこにせよ、国内の人たちが動く以上、それが中国に対する交渉力を高めることが絶対大事ですよね。そして内部は固まって、交渉力を高めるんだったら、私は何でも賛成です。
反町:山田さん、こういうメールが来てます。愛知県の方から。
もし今中国が活動家を先発上陸させ、魚釣島にですよ、海軍が尖閣列島を取り囲むような形で実効支配になったら、日本の海保や自衛隊はどんな対応が出来るでしょうか。今は一刻も早く上陸した方が有利な展開になるような気がします。
ということなんですが。そうなった場合、日本はもう打つ手がないんですかね。
山田:まさに今、先に上陸してそこに社会基盤でも造ってしまった方の勝ち。
南シナ海の事例を見ますと、人が入ってすぐに人民の保護という名目で軍なり、今だと漁業監視船が入ってくる。そして社会を押さえてしまう。ですからその前の段階、今の場合いきなり来るということはありません。レーダーで充分相手の動きというのは監視できている訳ですから、早く手を打ち、ゾーン・ディフェンスの形で、日本の領海には、接続水域から一切入れない。入れたものに関しては上陸が近づいた段階から確実に押さえてゆくというだけの力を付けていかなければいけない。事前に準備をしておかねばならないということになります。
なによりそれより日本がすぐに、先ほど新藤先生がおっしゃる様に、日本人社会を造ってしまうということが重要だと思います。
八木:尖閣に?
山田:はい、尖閣諸島に。
反町:そんな意味でいうと、石原さんがあそこになんかやろうとしている作ろうとしているのは、いわゆる非軍事、非国家、なんか地方自治体、コミュニティーとは言いませんけど、なんか事務所みたいなものを造って、あまり武力的な圧力を中国に与えない形でなにか拠点を作ろうとしている、こんな意識でいいんですか。
山田:全くその通りで、まずは拠点になる、これは誰でもが使える、通信機器というのは必ずしも日本人の為だけでなく台湾漁民も使える、あるいは海洋環境というのは、東シナ海の環境というのは、世界が守らなければならない。そういう環境保護や周辺海域の管理の為の拠点になるというものでもあるということなんですね。
八木:千葉県の30代の会社員の方からです。新藤さんに質問です。
自民党はのど内閣の対応に非難をしていますが、自民党ならどのような対応が取れたのでしょうか。正面切って喧嘩をする覚悟が日本国民にあるとお考えでしょうか。
新藤:まず領土を、領土問題を所管する役所がありません。それから領土問題を議論する国会の委員会もありません。そして、憲法に領土の「り」の字もありません。
ですから、自民党はそれをすべて提案して、今度の自民党草案の中には、領土を守り資源を守る、そういったことを国の基本として位置づけよう、先ほど覚悟とおっしゃったけど、国として何を守ってゆくかということを規定をするところから変えていこうと、私たちは今やってるんです。
八木:皆さんありがとうございました。

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