朝日新聞問題で考えたこと

 世紀的な誤報を認める記者会見をしたばかりの朝日新聞が、9月14日にまたもや新たな捏造を告白し、謝罪記事を掲載しました。
 それは、任天堂のホームページを参考にして、社長とのインタビュー記事を創作したという驚きの事実でした。問題の記事は、遡ること2年前の2012年6月8日のものでした。
 少し詳しく経過を述べることにしましょう。
 朝日新聞は経済欄で、アメリカ・ロサンゼルスで毎年行われている世界最大のゲーム見本市「Electronic Entertainment Expo(通称E3)」にあわせて、「ソーシャル時代、どう対応?/ゲーム大手4社に聞く」という連載記事を企画しました。家庭用ゲーム機を作っている大手4社の社長のインタビュー記事の連載でした。ところが、任天堂社長の岩田聡氏の了解が得られなかった。
 そこで、同社のホームページの動画を要約した形で、インタビュー記事を捏造したというのです。
 もちろん、任天堂は抗議し、朝日は謝罪し、それで問題は決着していたのだと思います。その時、謝罪の記事が載ったのかどうかは知りませんが、ともかく問題は収まったようです。

 ところが、2年もした今になって、どうして朝日は謝罪記事を載せたのでしょうか。一説によれば、週刊誌がこの問題を公表するとの情報を受けて、慌てて先手を打ったのだそうです。これは「吉田調書」の公開を政府が決めたことで、急遽記者会見を開いたのと同じ流れだといえます。
 その謝罪記事が面白い。「任天堂と読者の皆様におわびします」というタイトルです。
<本来ならインタビューを受けた他の3人とは体裁を変え、動画内の発言であったことを明記するべきでした。
 当時、任天堂に社長への取材を申し込みましたが、了解が得られなかったため、任天堂に動画の発言内容をまとめて記事にしたいと伝え、了解を得られたと思い込み、記事にしました。掲載後、任天堂から「インタビューは受けていない」と抗議を受けたことなどから、弊社は謝罪いたしました。
 今回新たに外部から指摘があり、事実関係を改めて調査した結果、紙面でおわびする必要があると判断しました。ご迷惑をおかけした関係者と読者のみなさまにおわびいたします。>

「動画の発言内容をまとめて記事にしたい」と伝えたことで「了解を得られたと思い込み、記事にしました」ということです。しかし、記事は記事でもインタビュー記事というのは少し違うでしょう。当然、その原稿は校閲を受けるべきです。
 たしかに、社長の発言内容は忠実に要約されているといえますが、だからといって勝手に「了解を得られたと思い込み」というのは、言い訳にもなっていません。だいたい、「伝えた」ことが「了解を得た」ことになるのか。
 遥かむかし、64年前の1950年にも、当時潜行中の共産党幹部「伊藤律のインタビュー」の捏造記事を一面トップで報じる捏造事件がありました。いつになっても朝日の捏造体質は変わらないのはなぜなのだろうと考えてしまいます。
 動画を見て、その発言をそのまま文字にして、発言が忠実に再現されているといっても、それを会って聞いたとするのは、嘘をついたことになる。その嘘が平気でつけるというのは、ある特殊なエリート意識ではないかという気がしています。

BS朝日 激論!クロスファイアー

BS朝日
激論!クロスファイアー。左から鈴木氏、田原氏、早野氏

 先日、「激論!クロスファイアー」という田原総一郎の番組の録画を見ました。だいたい気分が悪くなる番組なので普段は見ないのですが、朝日新聞問題を取り上げているというので、見てみた訳です。
 この時の出席者は、訳の分からん支離滅裂男かなと思っている一水会の鈴木邦男氏と、むかしはいいことを言うななどと思っていたのですが、その後胡散臭さを隠している陰険男と感じる元朝日新聞論説委員の早野透氏です。
 朝日の問題に関してそれぞれが意見を述べました。早野氏は、竹島を韓国にさし上げて「友情の島」と呼べばいいと唱えた、あの若宮啓文前朝日新聞主筆の直下の後輩だそうですから当然のこと、ぼそぼそと通り一遍の意見を述べました。
 鈴木氏は、朝日はジャーナリストの理屈ではなく、運動家の理屈を取った。だから「産経」に負けまいという理屈だけで、誤りを認めようとしなかったのだ。そんな推論を述べました。
 その説明は腑に落ちるものでしたが、かつて自他ともにジャーナリズムの権威をもって任じた朝日が、そんなばかげた理屈で動いていたことを肯定するのか。そんな気がしました。

一水会 鈴木邦男氏

一水会 鈴木邦男氏

 鈴木氏は朝日批判が「いってしまう」危険があると唱えます。
 わたし、8月11日に靖国に行ったんです。そしたら、「朝日は廃刊しろ」とか、「従軍慰安婦はなかった」、「南京虐殺もなかった」などと、それはもう凄い勢いなんです。
 そして、これを受けて次のような会話が展開します。
田原「南京大虐殺もなかった?」
鈴木「さらに凄いのは、日本の兵隊は世界一倫理観の強い、世界一道徳的な兵隊だったんですって」
田原「そんなこと言ってんですか」
鈴木「そんなこと言ってんですよ」
田原「朝日批判がそこまでいっちゃうんですか」
鈴木「いっちゃうんですよ」
田原「日本の兵隊さんは、世界一倫理観が強かった? そしたら従軍慰安婦などある訳ないじゃない」

電波芸者と呼ばれる田原総一郎氏

電波芸者と呼ばれる田原総一郎氏

 この番組の後ろには、二面見開きの朝日新聞の、例の「慰安婦問題 どう伝えたか」「読者の疑問に答えます」と言う記事がでかでかと張ってありました。そこには、「従軍慰安婦」なる名称は「女子挺身隊」と「慰安婦」を、研究不足のため混用したものであるという稚拙な言い訳とともに、その間違いを認める内容を含んだ記事です。
 ところが田原氏は、この番組で終始一貫して「従軍慰安婦」と言い続けていました。これは、「いわゆる」を付けて「従軍慰安婦」というなり、あるいは単に「慰安婦」と言わなければいけません。
 ぼくの記憶違いかもしれませんが、たしか朝生かどこかで、「従軍慰安婦。そんなものはなかった」といっていたと思います。
 「南京大虐殺はなかっただって?」といっていますが、そんなものがなかったことは、「慰安婦の強制連行」がなかったと同じで、でっち上げであったことは、少し調べたことのある人にとっては常識といっていい。これは単なる推察に過ぎませんが、この人どこかで、大虐殺というほどのものはなかったといっているような気がします。
 だいたいこの人、いってることがばらばらなのです。これから、こういう統合失調症みたいな人が増えてくるのかもしれません。

早野透氏

早野透氏

 こんどは、早野氏が一冊の本を取り出しました。
 それは、渡辺良三著『歌集 小さな抵抗』という本でした。そして、その中から2つ3つの歌を読み上げたのです。
 <兵はみな階級順に列をなし浅ましきかな慰安婦求め>
 <血を吐くも飲むもならざり殴られて口にたまるも耐えて直立不動>
 これを聞いたとき、ぼくは衝撃を受けました。
 もしぼくが、この歌を詠む早野氏の前に立っていたら、その口から臭う腐臭に思わず顔を背けたと思います。
 なんとも形容しがたいある嫌悪感を感じたのです。
 三十一文字という日本独自の文化である和歌に詠む内容のものではないと感じたし、もちろん歌に詠み込む思いや体験は、人それぞれに異なる訳で、なにを読もうと個人の自由だとしても、こうしたおどろおどろしい歌は、公共の放送で披露すべきものではないと思ったのです。
 その時、歌を詠む早野氏の顔は、娼婦を求めて列をなす兵士の顔より「浅ましく」映ったのです。
 
 こんな番組は止めさせたいと思いました。どうしたらいいのか。最も効果があり、一番簡単な方法は、その番組のスポンサーに抗議することだといいます。なぜなら、番組はスポンサーによって成り立っているからです。コマーシャルを打っている会社をピックアップし、電話をかける。
 あんなけしからぬ番組のスポンサーになるとは、どうしたことなのか。もうおたくの商品は買わないことにする。友人・知り合いにも伝えます。それだけでいいのです。
 会社は一本の電話の後ろには数百人のユーザーがいると考えるのだそうです。だからこの方法は、簡単であり且つ効果的な方法なのです。あの「吉田精治証言」を記事にした記者は、帝塚山学園の教授になっていたのですが、電話のクレームが殺到したため退職したのだそうです。
 朝日新聞に関しても、わざわざ靖国に出かけて「朝日廃刊」を叫ばなくても、ネットで電話工作を拡散させればいいと思います。新聞社の収入で一番大きいのは広告収入で、これが減ることが一番の痛手なのだそうです。

 その誤りに気付きながら32年間も嘘を付き続けた朝日新聞は、最もけしからんのですが、その尻馬に乗った他の全ての新聞社も同罪であり、同様に糾弾されてしかるべきです。購読者数を増やす好機とばかり、勇んで朝日たたきをしている他誌は浅ましいといえます。しかし、ぼくたちとしては、この際このことには目をつぶり、最大の敵であった朝日を叩く他誌にはこの際寛容であっていい。なぜなら、これは戦いであり、朝日を叩くものは味方なのですから。
 行った悪業に対してはそれ相応の報復が必要です。

 京都府議会は、「従軍慰安婦謝罪要求決議」なるものを行いました。これは、公明党の発案だったそうですが、朝日が誤りを認めた現在、引き下げるべきです。日本国中には同様の決議を行った地方議会が三十数カ所あるそうです。
 これらの議会は、速やかにこの「従軍慰安婦謝罪要求決議」を「慰安婦問題調査要求決議」に切り替えるべきです。自分の尻は自分で拭きなさいと申し上げたい。

 頑張れ日本!全国行動委員会が水島総氏を事務局長として「朝日新聞を糾す国民会議」を立ち上げました。オンラインで参加を募っており、初日で2500人、一週間足らずで8千人を越えたそうです。ぼくは3日目くらいに登録しました。
 リンクを張っておきます。そこに飛ぶと、「朝日新聞を糾す国民会議」立ち上げへの呼びかけの趣意文があり、その他詳細を知ることが出来ます。登録画面に入って登録を行うと、運動の経過や裁判の推移など送られてくる情報を知ることが出来るそうです。
 この会議は10万人を目指しているそうです。【朝日新聞を糾す国民会議

 考えてみれば、朝日新聞という組織は、戦後日本のミニチュアともいえる訳で、これを解体あるいは改変することは、主権国家としてのまっとうな日本を作ることにつながるといえそうです。
 朝日新聞の記事捏造問題は、日本を考え、日本を作り替える国民運動の契機としては、まことに時期を得たトリガーとなりうると考えることが出来そうなのです。この国民会議に参画されることを薦めたいと思います。