コロナ禍の半年(4)

全体の印象はずいぶんスマートでスッキリしたが、重さはほとんど変わらない。

 ようやく届いた MacBook Proは見惚れるばかり美しさだった。ディスプレーの蓋も本体もほぼ半分と思えるくらいに薄くなってすっきりしていた。本体底面の両端には細い裂け目が入っていて、それが巧みな滑り止めに働いていた。
以前と異なり、あのブウォーンという起動音はしなくなっていた。   蓋を開けるとすぐ画面にアップルマークが現れ、起動中であることを示す。キーボードの最上段にはファンクションキーに当たるマークが並んでおり、右端には起動と指紋称号用の四角いボタンがあった。
 起動して最初にする作業は、Time Capsuleに保存されているデータを取り込むことだった。これはMacBookが指示してくれるので、それに従うだけだった。これにはやたら時間がかかり30数時間を要した。ようやく終わったと思ったら、再度やるように指示が出たりで、このデータ移行だけに3日ほどかかった。この間は、Windowsマシン整備をやっていた。
 MacBookProは驚くべき速さで動くようになっていた。ほんとにあっという間に立ち上がるようになった。

 とんでもなく長い時間かかって、ようやくMacBook Proへのデータインストールが完了した。
 ところが、おかしいことに、データ量が増えて、1.2Tになっていた。これは変だ。元の量から考えて、せいぜい0.8T少なくとも1T以下でないといけない。
タイムカプセルの異常が予測できた。あっさりとアップルサポートに頼むことにした。
アップルサポートは、昔と異なり、よくわかった上級サポートのスタッフが対応してくれる。まただいぶ前から、オンラインで画面共有して、アドバイスしてくれるので、的確な相談が可能になった。量がう増えた原因はどうやら同じデータをダブって読み込んでいたのがその理由と考かえられた。
 どうゆう操作をするにせよ、大変時間がかかった。対応してくれるアップルサポートのスタッフは入れ替わって、3日間で3人くらいになった。引き継ぎは知らされた継続コードを告げることで、経過を知ることができるようになっている。

 サポートのフタッフとは、時として世間話みたいなことをすることもあって、そんな過程で面白い話を聞いた。アップルのメールアドレスについてである。アップルがいわゆるiCloudというサーバを立ち上げた時、メールアドレスは、@me.comということになった。それ以前は@mac.comだった。なので、すでに@mac.comを使っていた人は、@mac.comと@me.comのどちらも使えるということになった。
 だから、@mac.comが使っているのは古いユーザーだけということになる。この古参の証である@mac.comは、アップル社内ではいささかの憧れの的になっているというのである。
 なるほど、メールアドレスを尋ねられた時には、内心でちょっと鼻高々にそう告げたらいいのだと思ったのだった。

初期のTimeCapsule

 調整の結果、MacBook Proの容量は大きく減って0.6Tほどになった。そして、この過程でもう一つの問題が判明した。それは、Time Capsuleの不調だった。
 Time Capsuleというのは、1999年に発売された。中央が膨らんだ円盤状のきれいな形をしていた。容量は当然大きくなかった。とは言え、10分おきに自動的にバックアップを取り、容量を超えると古いものから自動的に消して行くという機能を持っていた。変化した部分だけをバックアップし、1日ごと、一週間ごと、一月ごとに集約して行くとゆう優れた機能を持っていた。

これは取り付けた写真ではないが、壁掛け用の取り付け器具は、アメリカから取り寄せた。

 年を経るにつれ、形も円盤状から弁当型にさらには角柱型と変わり、容量は1Tから2Tそして3Tとなった。さらに顕著な変化は、wifiルーターの機能を持ったことだった。
 しかし2018年、アップルはこれの製造を終了した。継続的に課金できる iCloudに変えなさいということなのだろう。しかしこの機種を愛好する人は多く、ぼくも弁当型2TのTime Capsuleを愛用している。角柱型のものは3Tあるのだが、壁に取り付ける器具の関係で、2Tの物をメルカリで探して購入した。(つづく)

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