TPPで日本はつぶれる

 いまごろになって、いまさらのごとく、自分の不明を恥じています。
 TPPのことです。
 田中宇から「TPPが日本の政界再再編につながる?」というタイトルのメールが届きました。彼のやっている「田中宇の国際ニュース解説」に加入しているからです。
 このサービスはもう10年以上も前から続いています。最初の頃から、大変興味深くけっこう注目して読んでいました。
 どこに注目していたかというと、視点が新聞とも他の論者とも違うということ。だいたい日本の新聞・テレビは駄目だというか、あんまり広い視野に立っていないと、そのころから思い初めていたからです。

 そう思い始めたのは、もう40年以上も前、パキスタンはカラコルムの山奥の、たとえばベースキャンプなどでラジオで短波放送をきく。BBCのニュースなどがよく入るのです。それを小耳にはさんでいて、日本に帰ってきて新聞を見るとまったく違ったことが書いてあります。日本の新聞はなんかおかしいぞ、そう思うことが何度もあったのです。 
 そういうことがあって、田中宇の記事に興味を持つことになりました。

 ちょうど8年前の2003年11月のこと、田中宇氏から講演会のお誘いのメールが来ました。丹後の加悦町で講演をするので聞きにきて下さい。
 それでぼくは、BMW1100Rのバイクに乗って加悦町に出かけることにしたのです。加悦町商工会館のホールでの夜の講演の演題は「激動の世界情勢を読み解く」というもので、話はなかなか面白かった。

 ぼくが泊まることにした旅館「井筒屋」には、田中宇氏も泊まっておられ、ぼくは一緒に食事をし、さらに深更までお話を聞かせて頂いたのでした。
 彼はかつて京都の共同通信社に勤めており、そのときの知り合いの頼みで講演することになったのだが、こんな辺鄙な街で聴衆が集まるのか不安になり、近くの人にメールのお誘いを送ったのだそうです。 
 彼も何度もイスラム圏に出かけているので、ぼくたちは意気投合するという具合だったのです。そのなかで、ぼくが強く印象づけられたのはイスラエルの話で、彼によれば、あの国はいづれ消滅するというものでした。

 話をTPPに戻しましょう。
 いまぼくが思っているのは、日本はヤバいということです。東北の復興もまあ無理ではないか。TPPで安い米が入ってくるのに田畑を除染し、永い時間をかけてなお復旧しようとする農家の人がどれだけいるのだろう。
 アメリカに車などを売らないといけない。でもどんどん貧しくなっているアメリカ人が、そんなに昔みたいに買ってくれるのか。
 中国人は高い農産物でも日本産はいいものだとどんどん買ってくれるという話です。でもそれはバブルのいまの一部の人であって、やがてバブルははじけるしそうなったらちょっと違うでしょう。

 でも問題は、こうした水掛け論の類いではないようです。
 本質はアメリカのどうしようもない衰退にある。アメリカが世界唯一の金兌換紙幣としてのドル札を刷っていたときは、問題はなかった。ニクソンがこれを止めにしました。その瞬間からドル札はいわば偽金になりました。これがドルショック。
 オイルを売ったお金をアメリカの銀行に預けていたアラブ産油国が怒りました。ドルは金ではなくて紙切れになったのですから。そうかいそれなら、もうオイルは売らない、こっちの決めた値段で買って頂く。それでオイルショックがおこります。

 アメリカは対抗処置として、銀行のオイルダラーを凍結しました。お金は渡さんと いうのです。こんなことをやりながらお金を儲ける方法と次々と考えだします。
 売るものがどんどん無くなって、しまいには空気まで商売にしようとする。地球温暖化をでっち上げて排出権取引を考えだし、これをサブプライムローンと組み合わせるつもりだったのが、早めにばれてしまったのだそうです。
 そして、さらにばれてきて、リーマンショックにいたる。
 だいたい、アングロサクソンはなににつけても実に巧妙な金儲けのシステムを考える。あのISOにしてもこの類いだと、ぼくは思っています。まあこれは、インチキとまではいえないと思いますが。

 アメリカはなんとしてでも、どこかからお金をむしり取らないとやっていけない。そこで目を付けられたのがやはり世界一金を持っている日本でした。日本からむしり取れ。ヨーロッパと二国間協定(FTA)で儲けてるから韓国からも頂こう、TPPに後から割り込んだアメリカはそう考えて強力な働きかけをやっているのです。
 田舎の金持ちの年寄りを相手にするオレオレ詐欺みたいなことのような気がしてなりません。
 ウィキリークスにはこう書いてあるのだそうです。「TPPによって、日本・韓国経済を壊滅に追い込むことができる」

 ここまで、ぼくの勝手な思いを書き連ねてきました。少し冷静になって書かないといけないと反省しました。
 TPPは産業分野と農業分野の対立のようにいわれています。本当はそうではありません。そう思わせようとしているのは、官僚でありマスコミのようです。先日、早朝にNHKの激論TPPとかいう番組がありましたが、出ているゲストが変でした。年が若すぎる。問題を農業だけに限定していました。あほらしくなって、消しました。TPPの本質は社会全般にわたることであり、日本の社会変換につながることを知る必要があります。さらにいえば、日本の敗戦時にマッカーサーが行った日本の改造に匹敵すると言えるかも知れません。

 田中宇はこう述べます。引用は【】内。
【私が見るところ、日本でTPPの参加に賛成している人々の本音は「米国は日本にとって唯一絶対に大事な国であるのだから、米国が日本のTPP参加を強く望んいる以上、参加しない選択肢はない」というものだ。賛成派の多くは、対米従属論者である。日本が入った後のTPPの加盟諸国をGDPで見ると、米国が全体の7割、日本が2割を占めている。他の7カ国の加盟国・加盟交渉国は合計で1割にしかならない。TPPは事実上、日米FTAである。】

TPPは農業や漁業あるいは畜産業だけではなく、医療業、保険業、製薬業、金融業、弁護士業などありとあらゆる分野に及びます。全部アメリカの好きにされてしまいます。また、安い労働力の流入による賃金低下と雇用の喪失もおこります。

【金融については、ゆうちょ銀行つぶしが加速するだろう。】

【工業製品については、すでに日米間の関税がかなり低く、日本企業の北米での現地生産の割合も高いので、いまさら自由貿易体制を強化しても大してプラスにならない。TPP参加によって日本経済は10年間で2・7兆円の利得があるという。年間2700億円だ。約500兆円ある日本の経済全体(GDP)の0・05%の効果しかない。】

【TPPは加盟国に、関税だけでなく、政府の監督政策、労働、環境、公共事業政策、安全基準など、規制や制度といった「非関税障壁」の撤廃を義務づけている。参加国の中で、米国の政治力と経済規模が圧倒的に大きいので、事実上、米国が、日本などの他の参加諸国に対し、米国型の規制や制度を押し付けるかたちとなる。】

この結果、アメリカの腐敗した制度を押し付けられるということになるといえそうです。
【TPPに入ると、日本政府が企業に環境保護や消費者保護、厳しい安全基
準の遵守などをやらせるのは非関税障壁だという話になっていきかねない。】

 全文を読んで頂くに如くは無しなので、下にリンクを示しておきますので、ぜひ読んで下さい。

TPPが日本の政界再再編につながる?

 YouTubeでTPPで検索すると、沢山の動画が出てきます。その全てが反対論で、それがまたみんな大変納得のできるものばかりなのです。
 
 しかし、世の中の趨勢は、マスコミの誘導に依ってTPP加入に動いているようです。「この大震災の後でもあるし、参加は見合わせたい」などと言えるような政府ではない。
 そう思うと、ぼくは情緒不安定になって、それがなかなか回復しない毎日なのです。やっぱり日本はひどいことになってしまうのか。
 そこで、こうゆう苦しく苦々しい心情を逃れる為の納得の仕方を考え出したのです。つまり、ひどいことになってもその頃オレはもう死んでる。