コロナ禍の半年(最終)

 7月の終わりになっても武漢ウィルスは世界中でその蔓延をやめようとはしないようだった。また我が国のメディアも依然として拡大を連呼してその恐怖を煽る報道を続けていた。例えば、ある日のニュースの見出しは、「感染拡大続く。今日も最大感染者数更新」だった。それで続く本文を見ると、感染者数は昨日よりたったの1名の増加だった。1名でも確かに増加は増加だ。しかしこの見出しの付け方はおかしい。感染者とはPCR検査で陽性になった人とされているようだが、喉粘膜にウイルスが存在したということが感染と呼べるのかという問題がある。それが証拠に感染者の半数が発症しないという。
 恐怖を煽るという点では、NHKスペシャルの番組はとんでもないと思うことが多い。
 例えば、BS1スペシャル、シリーズ人体「驚異の免疫ネットワーク〜新型コロナとの戦い〜」。人体の免疫システムを説明するのに、ここまで恐怖の扇動を行う必要があるのか。鮮明なカラーグラフィックで描かれるミクロの世界はそれなりに美しい。喉から続く気管の絨毛が示される。その絨毛の蠕動によって、異物の肺への侵入が防がれていると説明される。
 ところが、球状で周りにスパイクという針をつけたコロナウィルスは、絨毛をすり抜けコロコロと転がって肺胞に達する様が描かれる。そして肺胞の細胞に侵入する。この時のウィルスの球は異常に大きく、おそらく1万倍くらいに描かれる。吸い込んだウィルスがそんなに真っ直ぐ肺に達するのか。これはまるでSF映画で、フィクションどころがフェイク動画とぼくには思われた。
続きを読む