憲法は国の形を定めるもの

 じつはずっと気になっていた。
 だれもかれもが、どの議員もどのコメンテーターも「憲法は権力を制限するもの」あるいは「政府の力をコントロールするもの」という。
 なんかおかしい。ほんとにそうなんか。自動車保険や生命保険の約款じゃないだろう。そんな風に感じていた。

クイズ質問をする小西洋之議員

クイズ質問をする小西洋之議員


 この馬鹿の一つ覚えみたいな台詞は国会の予算委員会の質問で、多くの議員が馬鹿みたいにあるいは誇らしげに唱えるのを聞いた。
 さきごろ、小西洋之という民主党議員が、憲法の条文の内容や憲法学者の名前を問いとするクイズ質問を、安倍総理に指差しを繰り返しながら、訳知り顔で執拗に行い、大方の失笑と顰蹙・怒りを買ったことは記憶に新しい。
 その後、Wikipediaの小西洋之の項に、多分自分で書いたと思われるのだが、<安倍総理は憲法学の第一人者である「芦部信喜」などを知らず、改憲を主導しながら憲法を理解する勉強すらしていないなどを明らかにした」としている>などとと記している。(質問の動画はYoutubeに多数のアップがあるのでご覧下さい)
 ぼく自身かなり腹が立ったので、調べてみることにした。そして、いろいろと興味ある歴史的事実が分かって来た。
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安倍首相、現行憲法について述べる

Hosono 先日4月5日の国会予算委員会の中継で、民主党細野幹事長が質問に立ちました。
 メインは原発事故についてだったのですが、最後の10数分に追加質問事項で、主権回復の日についての質問を行いました。
 その質問で細野議員は、昨年の主権回復の日の式典に、安倍総理が送ったメッセージが取り上げ、そこで安倍総理の歴史認識や現行憲法に対する認識について質問しました。
 あまりTV出演などでは取り上げられないで、かなり意図的にパッシングされたり、あるいは安倍さん自体もあからさまには発言することを控えている部分だと思われる所です。
 ところが、安倍総理が話しだした所で、NHKの放送時間が終わってしまいました。意図的に終わったのかと思いましたが、単純な時間配分だったようです。でも、そのあとは、天気予報でしたから、そんな中途半端な終わり方をしなくてもよいのに、とも思いました。

TV_Internaet_CabinetFile どうしても聞きたいと思いました。そこで、「TVインターネット審議中継」のサイトを見ました。
 ここは、先日、NHKがYouTubeの動画を削除したと問題になった時に、見つけたサイト(www.shugiintv.go.jp)で、goですから、国のサイトだと思います。衆議院の各委員会質疑応答内容がすべて載っています。
 すぐに見てみたのですが、当然のことながら、中継が終わってすぐですから、まだ載ってはいませんでした。
 日が変わったすぐの頃、また見てみるとしっかりアップされていました。なかなか立派なことです。
 早速、ダウンロードして必要な部分だけを切り取って、「2013_04_05 予算委員会 細野豪志、現行憲法について質問」というタイトルでYoutubeに載せることにしました。穏やかなタイトルにしたのは、また消されたら面倒だからと思ったからですが、国が文句を言う訳がないと思いました。もし、クレームによる消去があったとしたら、それは「なりすまし」だということでしょう。
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Sayaの桜ものがたり「明治憲法と日本の国柄」

みなさんは、野上弥生子という人をご存知だろう。代表作は『真知子』である。
この人のお孫さんが、哲学者の長谷川三千子氏である。一度ならず動画での講演を聴いた事があって、その落ち着いた説得力のある話し振りが印象に残っている。この先生はまた、安倍さんを熱烈に支援しておられることも知っている。
彼女が、Sayaの「桜ものがたり」のコーナーで、大日本帝国憲法について講義していらっしゃる。哲学者らしく論理明晰であり、説明は極めて平易である。天皇と日本の国体についての説明には心打たれるものがあった。そこで、そのすべてを文字に起こして、このブログに載せることにした。
Cherry
Saya:こんばんは。さくらものがたりへようこそ。
Two2withTitle長谷川:こんばんは。
Saya: この番組は毎回素晴らしいゲストをお招きして、色々なお話をうかがっていくという番組です。今夜も素晴らしいゲストをお招きしました。埼玉大学名誉教授でいらっしゃいます長谷川三千子先生です。よろしくお願いします。
長谷川:よろしくお願いします。
BookSaya:前回、民主主義とはなんなのかという、こちらのね、ご本をわたし読ませて頂いたこともありまして、それが抱えている病理というか、その深い所までお伺いしました。そしてですね、大日本帝国憲法、明治憲法は実はよく出来ている憲法だという・・。
長谷川:そうなんです。帝国憲法というと、なんか封建的というか、全然違うんですけどね。封建的の逆なんですけど。それからもう天皇が絶対であるとか、君主主権で国民は絶対もう声が届かないとか、そういういろんな嘘偽りのイメージで飾られているのが(笑)、帝国憲法なんですけれども、実はその帝国憲法というのは、古くからの日本の国柄と、それからもうあの当時、日本が国際社会に参入した時のスタンダードになっていたいわゆる民主主義に基づく近代憲法それからその憲法に基づく立憲政治というそういうものを非常に上手く取り入れて出来た憲法なんですね。
Saya:へえぇ。
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憲法を考える 4/4(9条)

9条タイトル 憲法を考える4/4。この最後の項は、憲法改正において、一番問題となる9条の部分です。
 ちょっと気合を入れて読むことを強いられるかもしれません。時間のあるときに読んでください。ぼく自身たいそう勉強になりました。
ただ、小林先生のいう「憲法道具論」には、いささかの違和感を覚えるんですが・・・・。

憲法改正草案

憲法改正草案

中谷元八木:今日取り上げます、これですね。自民党の憲法改正草案、27ページになりますでしょうか。中谷さん、これなぜ今のタイミングで発表されたんでしょうか、というところから伺いたいんですが。
中谷:諸外国の変化、とくにアジアの変化に対応できなくなってきている。アジアの変化においても、北朝鮮が核実験をやるとか、ミサイルをこの前飛ばしましたけど、アメリカに行くミサイルであったとするならば、日本の上空を通過して日本が対処できないとするならば、非常に信義にかかわることでもありますし、PKOにおいても国連の活動においてさえ、国連の職員が目の前で危ない場合も助けることができないとか、昨年は東日本の大震災が出ましたけど、国家の非常事態の規定がないもんですから、非常事態の対応ができなかった。それによって被害も大きくしたし、復旧も遅らせてますし、やはりああいう事態こそ国の非常事態ですから、国のリーダシップが発揮できるようにしておかないといけない訳なんで、もう一刻も早く憲法改正して、現実に対応できる国家にしておかないといけないというのが理由です。
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憲法を考える 3/4

八木:本日お越しのゲストには、憲法改正の必要性についていろいろお話を伺っていたんですけれども、現実的に改正してゆくにはどのような手続きが必要かという所なんですが、山本さん。
山本さん憲法96条山本:96条にですね、改正手続きが定められています。参議院と衆議院のそれぞれ3分の2以上の賛成で、国会がこれを発議する。国民投票を経て成立するという手続きなんですけれども、憲法に国民投票と国会のうんたらかんたらとしか書いてなかったので、どうするんだろうというのがあって、長年の懸案だったんですけれども、これ安倍さんが(前の)総理の時に国民投票法というのを制定して、一昨年から施行されています。
 例えば投票権は18歳以上とか、発議から60日以降180日以内に国民投票を行うとか、あるいは改正条項、条項を一条づつ投票してゆくということまで決まっています。
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憲法を考える(安倍晋三 X 田久保忠衛)2/4

 動画をテキストに起こすのはけっこう大変で、最初の部分1/4だけで終わりにしようと思ったのですが、「私たちより下の世代は、当時のことを少し知っていますが、表面のことしか知りません。シリーズをぜひ続けてください」というFaceBookのコメントも寄せられたこともあって、続けることにしました。
 それにしても、横田めぐみさんを始めとする拉致事件が、この憲法の存在と枠組みによって引きおかされたのだという安倍さんの指摘には、驚かされました。

憲法を考える(2/4)
オープニング八木:大阪の40代の方からは、「過去はどうあれ、合法的に成立した現憲法をいま改正すべきだという理由となり得るのは,現代社会や世界情勢に合わなくなっているという一点だと説明される方が納得します」ですとか、兵庫県の30代の方「憲法を改正するという論拠はそういう時代に合わなくなって来ているという点で、成立過程に問題があるからではないと思います。未来に向けた前向きな議論から憲法改正を論じてほしいと感じます」というようなメールをいろいろ頂いているんですけれども,お二人からも時代に合わなくなって来ているという点も大きな理由の一つとして上げてくださっております。田久保さん、時代に合わなくなって来ているというのを教えて頂けませんか。
憲法前文テロップ田久保さんへ質問田久保:これはねえ、一番いいたいのは憲法前文なんですよ。最初に申し上げねばならないのは、これ日本国民はとあるけど、これ文章は他の国の名前を出しても通用する、無国籍なんですねえ。文章これ,日本文としてもおかしいけど,日本の歴史、伝統,文化、こういうものが前文になくて、日本国憲法をこれ、論じられるのかどうか,これが非常に不思議なのと、具体的に申しますと,ここんところですねえ、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。これねえ、時代がどうあろうとですねえ,いまのご質問がありましたけれども,これはどう考えてもおかしい。これは敗戦のとき,日本が暴れまくったんで、お前たちだけが平和を守ってれば運命を担保してやるよという文句ではないかと思うんです。
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憲法を考える(安倍晋三 X 田久保忠衛)1/4

 前出の稿<プライムニュース「”憲法”を考える」>に載せていたYouTubeの動画がブロックされてしまったので、この【プライムニュースの2012年総集編の「憲法を考える」】の動画のテキスト起こしを行いました。

タイトル八木亜希子:シリーズ「憲法を考える」から、今年4月30日の放送から,当時まだ自民党総裁に選ばれる前の安倍さんのお話からご覧頂きましょう。

世論調査(ナレーション)日本国憲法施行から65年、プライムニュースがシリーズで憲法を考えたこの春、自民党は憲法改正草案を発表した。来年の政権運営を見通す上でも,改めて注目したい安倍晋三氏と国民の憲法起草委員長の田久保忠衛氏が初日のゲスト。

八木安倍に質問八木:「あなたはいまの憲法を改正する必要があると思いますか」という問いなんですが、これに対して57.6%のかたが必要があると思う。そして30.4%のかたが必要はないと思うとの回答を寄せてくださいました。
安倍さんはかねてより憲法改正に取り組む姿勢を示されているんですけれど,安倍さんはこの数字を率直にどのように受け止められておられますか?
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