『マンボウ最後の家族旅行』

斎藤ドクターの奥様・斎藤喜美子さんから、北杜夫さんの絶筆を含む新刊の本『マンボウ最後の家族旅行』(実業之日本社)が送られてきた。
『月刊ジェイ・ノベル』に掲載されていた連載エッセイ「マンボウ夢草紙」と「妻・斎藤喜美子が語るマンボウ家の五〇年」に、斎藤由香さんの「父が遺したユーモア」を加えて一冊としている。
奥様の喜美子さんとは、あのディラン峰遠征の翌年の1966年の夏、比叡山上の集会で会って以来会ったことはない。大変美しくて、明るく快活な人でだったという記憶がある。
その頃は、『楡家の人々』が書店に平積みされていた。奥さんは問わず語りに「大変なのよ。わたし本屋さんを回って、人の目に触れるところに位置替えしたりしてるのよ」などとおっしゃっておられたのを憶えている。
続きを読む