尖閣問題を考える(プライム・ニュース/BSフジ)

このところ、報道番組に頻繁に取り上げられているが、そのほとんどがしっかりとした報道とは言えないものであり、解説者もあなたどこの国の人と言いたくなるようなものが多い中で、はじめてすっきりと胸に落ちた番組を見た。尖閣問題である。皆さんにも知ってもらいたいと思い、一晩がかりで文字にした。映像を入れたいのだが、あいにく数日前から自作PCが故障している。
mac book proでやるにも、DVDにしようとは思っていなかったので、cprmプロテクトをはずす設定をしないまま録画した。マックはcprmプロテクトがかかったDVDは読めない。このcprmプロテクトを外すには、PC上での作業が必要となる。
というわけで、画像の挿入は少し後になる。
ところで、PCの故障だが、電源が突如落ちだした。起動後1時間くらいでほぼ確実に瞬断する。落ちたら、しばらく放っておかないと、すぐには起動できない。原因は電源ユニットかCPUの熱暴走が予想できた。そこで、CPUの温度を検知するフリー・ソフトを落として調べたら、すぐに高温になり70℃近くで落ちることが分かった。そこで、ともかくCPUクーラーを高性能のものに取り替えることにしてオンラインで注文した。
Amazonにはなんでもあって、朝方に注文しても夕方には着くことが多いので、重宝している。2:00頃オーダーしたから20:00頃には着くだろう。
だから、明日には絵が入るということで、この一晩がかりのがんばりの成果をアップいたします。

プライムニュース:尖閣問題を考える
キャスター:八木亜希子、反町理

出席者:
新藤義孝;自民党衆議院議員、1996年初当選(4期目)総務、外務政務官や経産副大臣を歴任、現在自民党・領土に関する特命委員会委員長代理を務める。

山田吉彦;東海大学海洋学部教授、海洋政策研究財団研究員
日本財団で海洋船舶部長、海洋グループ長などを務め2009年より現職、先月東京都専門委員に選任され、尖閣諸島に関する調査研究を行う。

宮家邦彦;キャノングローバル戦略研究所研究主幹
1978年外務省入省、日米安保条約課長、在中国大使館公使などを歴任し、2005年退職、阿部内閣で首相公邸連絡調整官を務める。

山本周:フジテレビ解説副委員長
官邸、自民党などを担当、政治部長、報道局次長を経て現職。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
八木:新藤さんは、超党派の議員で構成する「日本の領土を守る為行動する議員連盟」がこの魚釣島周辺海域で行った戦時中に遭難した疎開船の犠牲者に対する慰霊祭に参加されました。まずこの慰霊祭というのは定期的に毎年行われているものなんですか。
新藤:地元の遺族の方達がおやりになっています。昭和44年に実際に島に上陸して一度だけ現地で行われて、以来上陸を政府が認めませんので、石垣島の方に別の慰霊碑を造って慰霊祭をやってるという状態なんです。8月の19日というのは昭和20年に遭難して音信不通になって7月の3日にアメリカ軍に撃たれて船が沈没して、一隻は沈没一隻は航行不能になって、島に流れ着いて、それから約一ヶ月飲まず食わず餓死したり病死したり。
反町:魚釣島に漂着した疎開したというか避難船だったんですか。
新藤:石垣島から台湾に疎開せよということで、2隻の船が出かけていって、7月3日、アメリカ軍に撃たれて一隻は沈没全員死亡、一隻は魚釣島に流れ着いて一ヶ月近く音信不通、筏を組んで決死隊がようやく島にたどり着いて、呼んで来て救援船がようやくたどり着いたのが8月19日なんです。
(注:この事故についての詳細は、ここで見ることが出来る
だから我々は、その日にあわせて上陸して慰霊碑のあるところでやろうじゃないか、それはまた遺族の願いでもあるということで企画をした訳です。
続きを読む

中国人の尖閣への強行上陸について

大騒ぎになってマスコミを賑わわせたこの問題も、強制送還という結末で落着したようです。
この穏便な処置に自民党の例えば石破さんなどは怒りを表明しているようですが、これは多分に選挙対策で彼自身はこうした問題に通じていますから、自分が責任者であったなら同じ対応をしたと思われます。どうしてかというと、現在の日本の法体制ではエスカレートしたらとんでもなく不利な状況に追い込まれてしまうのははっきりしているからです。
今回の事件が、前の中国漁船衝突事件と異なるのは、中国側やアメリカなどとの外交交渉というか事前打ち合わせが充分にされていた点で、そのためあの衝突事件のようなぶれが一切なく、中国側とも打ち合わせの通り、速やかな強制送還という結末に至ったと思われます。
アメリカだって問題がエスカレートするのは大変困ったことになりますし、というのはアメリカは以前のように強い態度で取り仕切ったりできないからです。

中国にはいくつもの今回やって来たような団体があり、つねにそうした団体の行動申請を抱えていると思われますが、今はあんまりやってほしくないので、それを認めず押さえている。でも、完全に押さえるのは難しいし不満を起こさせるのはまずい。まあ香港というちょっと外れたところの団体なら知らん間に行っちゃったという言い訳も可能だということになったのでしょう。
そんなことで、奴らはやって来たのだけれど、この連中を怪我ささず日本側にもけが人が出ず、穏便に返すのにはどうするかと考えると、下手に難破ささずに上陸させ、そこで逮捕するのがもっとも安全なやり方だったと考えられます。
つまり、海上にある限り、通行の自由は公海法で定められており、進行中の船を無理に止めることは領海内であっても難しい。そこで魚を捕っておれば捕まえることは出来ますが。
そこで、うまい具合に危険な海岸部分に向かわないように誘導して上陸させた。上陸してしまえば、日本国内ですから不法入国、銃や刃物を持っておれば銃刀法違反、公務執行妨害などで逮捕が可能です。そして不法入国による強制送還という決められたルーチンに乗ったということだと思います。
続きを読む

男子サッカーに金の香り

男子サッカーU23の日本チームは、トーナメント第一試合の準々決勝でエジプトに3−0で完勝し、ベスト4となった。
5月に行われたオリンピック前哨戦といわれるトゥーロン国際大会では、オランダに3−2で勝ったものの、グループ最下位でトーナメントに進めず、どうなることかと思われた。
ところが、オリンピック予選リーグが始まると、目を見張る変貌ぶりで勝ち進み、グループリーグを1位で通過した。注目すべきは、トゥーロンでは3試合7失点だったのに、3試合0失点であったことだ。
この高い防御力はどこから来ているのだろう。
強力なオーバーエイジ吉田の参加も大きいが、何よりも前線で強いプレッシャーをかけることにより、攻撃を高い位置で封じるという戦略が功を奏している。それに加えて、俊足の永井、桜井と言ったフォワードが前方に張り、常にカウンターの脅威を相手に与え続けることが出来るし、実際に鋭いカウンター攻撃が可能となっている。
このことが顕著に現れたのは、グループリーグ第一戦スペイン戦だった。この戦術は準々決勝のエジプト戦でも貫かれ、3−0で勝った。エジプトには、トゥーロンではなんと2−3で負けていたのだ。
トーナメントは、一発勝負であり、ゴールを先取することが大きな要素となるが、まず点を取られないことが最重要だと思われる。ところで現在の8チームのうち、失点0のチームは日本とメキシコだけなのである。
守りを固めてカウンターで得点するというやり方は昔からあり、たとえばカテナチオ(鍵かけ戦術)と呼ばれるイタリアで考えられた戦術が有名である。しかしこの引いて守るというカテナチオも今では通用しなくなり、イタリアチームも今年のヨーロッパ選手権では全くの変身を遂げたと思えた。
引いて守りカウンターで得点するという古典的な戦術で、2004年のヨーロッパ選手権を制したのはギリシャだった。オットー・レーハーゲル監督はこの方法を貫いたといえる。このとき、ギリシャは、準々決勝、準決勝、優勝戦とすべてのスコアは1−0なのである。
しかし、その後のギリシャがふるわないように、このやり方はもう古い。今のサッカーには通用しない。ただいえることは、相手にゴールを与えなければ、一点取れば勝てるということなのである。
高い攻撃能力をもつ日本は、失点さえしなければ勝てるのだ。
これは、点をとられてもいい、それ以上に得点すればいいという感じのブラジル・サッカーとは違う。考えてみれば、ブラジル・サッカーを手本としていた日本は、もう昔になったといえる。
それにしても、日本はいつからこんなに強くなったのだろう。
考えるに、その転機は、2003年にイビチャ・オシム監督が日本にやって来た時からではなかろうか。彼が日本人に教えたことは、日本人は他の国の人にはない高い技能があることを自覚して、その特徴をのばせばいい。もうひとつは、サッカーには哲学ともいうべきものが必要であるということだったと思う。
これは、日本のJリーガーに大きな啓示だったのではないだろうか。間違いなく、そう考えただけでJリーグのレベルは上がったのではないだろうか。
今回のオリンピックチームのメンバーの所属は、すべてJリーグのチームであると言っていいのだ。

ぼくは、生きてる間に日本がワールドカップで優勝することなどあり得ないと思っていたのだが、もしかしたら優勝戦を戦う日本を見ることが出来るかも知れんなどと思い出し、急に命が惜しくなって来ているのである。

オスプレー配備強行であぶり出されるもの

BSイレブンにINsideOUTという番組があって、時々見ていた。冒頭のシーンが、若者が会社の階段を駆け上っていて、そこへ上役とおぼしき男がおりて来て踊り場で出会う。若者は喘ぎながら深く腰を折ってお辞儀する。という分かったような分からんような画面から始まる番組だった。誰かゲストを呼んで話を聞くという政治的なテーマを扱う番組だったと思う。
鈴木宗男が収監される前に呼ばれて、こんな話をしたのを印象的に覚えている。その頃話題になっていたネドベージェフが北方領土を訪問したことについて、鈴木氏はこう言った。
「外務大臣は抗議なんかするからおかしくなる。歓迎の横断幕を持って先に出かけて、よくおいで下さいましたと出迎えたらいいんですよ」外交というのは、そういう柔軟さと懐の深さが必要ということだった。
鈴木宗男氏は、日本の外務省官僚が、共産党を使ってつぶして、塀の中に送り込んだ。小沢さんに関しても、なりふり構わず同じことをしようとしたが、うまく成功しなかったのだろう。とぼくは信じている。

さてその後、この番組はキャスターの顔つきも気に入らなかったのであまり見ることもなくなっていた。
ところが、このINsideOUTに田中宇(さかい)氏が登場することを知り、録画した。田中宇氏とは、ずいぶん前に丹後の宿で夜更けまで語り合ったことがあった。このことについては、この<葉巻のけむり>のTPPで日本はつぶれるで触れた。
INsideOUTのテーマは、「オスプレー配備強行、日米が隠す新事実とは」というものだった。番組はリニューアルされており、キャスターも一新されていた。日本の状況に関して、ぼくが感じ思っていることを明確に語っていると思った。例えば、「日本は民主主義だから自立したい、例えば鳩山さんなんかがそういって政権を作った」などというのがそれで、鳩山・小沢は、意図的に貶める世論形成がマスコミによってでっち上げられているとぼくは思っている。
そんな訳で、この番組の内容を、ここで部分的に抜粋引用することにした。全文はいづれ、<高田直樹ウェブサイトへようこそ>の資料欄にアップする予定だ。

オスプレー配備強行、日米が隠す新事実とは
出席者は、山口一臣(週刊朝日前編集長)、金子秀敏(毎日新聞論説委員)そしてゲストの田中宇(国際情勢解説者)。
田中宇は、ようやく最近テレビに呼ばれることが増えて来たようだ。朝日テレビのモーニングバードなどにも出演している。しかし「朝生」や「たかじんそこまで」などへの出演は、ないようだ。むかししゃべった時に、ああいう番組の出席者はあらかじめ一方的にセレクトされているし、出ても面白くないんです。ぼくは浮いてしまうんですと話していた。
続きを読む