中国人の尖閣への強行上陸について

大騒ぎになってマスコミを賑わわせたこの問題も、強制送還という結末で落着したようです。
この穏便な処置に自民党の例えば石破さんなどは怒りを表明しているようですが、これは多分に選挙対策で彼自身はこうした問題に通じていますから、自分が責任者であったなら同じ対応をしたと思われます。どうしてかというと、現在の日本の法体制ではエスカレートしたらとんでもなく不利な状況に追い込まれてしまうのははっきりしているからです。
今回の事件が、前の中国漁船衝突事件と異なるのは、中国側やアメリカなどとの外交交渉というか事前打ち合わせが充分にされていた点で、そのためあの衝突事件のようなぶれが一切なく、中国側とも打ち合わせの通り、速やかな強制送還という結末に至ったと思われます。
アメリカだって問題がエスカレートするのは大変困ったことになりますし、というのはアメリカは以前のように強い態度で取り仕切ったりできないからです。

中国にはいくつもの今回やって来たような団体があり、つねにそうした団体の行動申請を抱えていると思われますが、今はあんまりやってほしくないので、それを認めず押さえている。でも、完全に押さえるのは難しいし不満を起こさせるのはまずい。まあ香港というちょっと外れたところの団体なら知らん間に行っちゃったという言い訳も可能だということになったのでしょう。
そんなことで、奴らはやって来たのだけれど、この連中を怪我ささず日本側にもけが人が出ず、穏便に返すのにはどうするかと考えると、下手に難破ささずに上陸させ、そこで逮捕するのがもっとも安全なやり方だったと考えられます。
つまり、海上にある限り、通行の自由は公海法で定められており、進行中の船を無理に止めることは領海内であっても難しい。そこで魚を捕っておれば捕まえることは出来ますが。
そこで、うまい具合に危険な海岸部分に向かわないように誘導して上陸させた。上陸してしまえば、日本国内ですから不法入国、銃や刃物を持っておれば銃刀法違反、公務執行妨害などで逮捕が可能です。そして不法入国による強制送還という決められたルーチンに乗ったということだと思います。
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