我が国の周辺はかつてなかったような緊迫した状況になっているにもかかわらず、東京都議会も衆参両院も、なにを言いたいのかなにを目指しているのかを、はっきりと言わないままの、ためにするかのような議論が延々と続いています。
おじきこと須田慎一郎・科学者武田泰彦コンビが取り上げた最初のニュースは、「「昭恵夫人が関与」 国有地払い下げで籠池氏証言」というものでした。
居島一平MCがニュースの内容を読み終えて首をかしげ、「かなり文章変ですね」と小声で呟き、武田先生が「これについてはご専門の須田さんの方から、大きな方向性の方から、方向性にも問題があると、よろしくお願いします」
居島: 国有地の取得に関して、政治家の何らかの働きかけですとか、があったのかということですよねぇ。
須田: つまり安くで売却されたということ・・・。
居島: はい、はい。
須田: 本当にこれねぇ。国有地って安かったのか。ということに、私大きく疑問持ってるんですよ。
居島: はい、はい。
須田: だからねぇ。これまでの報道っていうのはねぇ。おそらく全く違ったという、方向に向かってるんじゃないかという。あるいは、昨日の証人喚問を見ていて、あのこの籠池さんって本当に裏の事情を何にも知らなかった人なんだなと。ということを私は強く感じたんですね。
須田: それはいったいどういうことかというとですね。もともとこの土地というのは、8700平米の土地なんだけど、9億5千600万円、大前提ですよね、要するに財務省の出先機関である財務局が売るに当たって土地の鑑定士に鑑定を依頼したら、9億5千600万円という値段をつけたんですね。何を言いたいのか、結論から言うとこの9億5千600万円というのが高すぎたんじゃないかと。
それで、地図あるのかな。この地図で話をしたいんですけれども、買ったというのは赤で囲われているところなんですけれどもね。隣に豊中市立第十中学校というのがあるんですが、ちょっとこれ地図間違えてるんだよ。つまり中学校と森友学園の赤の土地の間には、豊中市所有の土地があるんですよ。この土地は公園で、だいたい中学校の半分くらいの大きさだと考えていただいていいんです。 実はこの土地に関して言うと、9492平米ですが、さっき言った森友学園は8700平米ですからちょっと広いという土地が豊中市に売却された。売却額は14億2千380万円。そういう鑑定額で売却された。ところが国は市街地整備などに関する補助金交付金を約14億円払っているんですよ。豊中市に対して払っているから、結果的には2千380万円で売ってるのと同じなんですね。
このことをちょっと頭に留めておいてください。
さっき言った9億5千600万円、そして14億2千380万円、これはそもそも何を基準に決めたのか。と言いますとね、さっきの地図でいうと、この名神高速の向こう側の大阪府道606号近くの住宅地の公示価格、これをもとに引っ張ってきてるんですよ。
この住宅地の公示価格というのは一体どれくらいなのかというと、坪あたり12万円くらいなんです。正確に言うと12万2700円なんですよ。これをベースに掛け算すると9億5千600万くらいになる。そうなってる。
これ自体がおかしい。そもそも。
どうしてかっていうと、二つ理由があってですね。
一つは、土地というのはですね、これを見ている人の中には土地売買の専門の方もおられて、おそらくそうだそうだと言っていただけると思うんですがね。大きい土地と小さい土地を同じ基準で算定するということはありえないんですよ。現場では。
どうしても小さい方が高くなってしまうし、大きい方は全部が使えるわけじゃないから、まあ安くなるのが常なんですね。
それに、この土地というのは北のほうにある伊丹空港の進入路の真下にあって、一つは騒音の問題がありますよ。だから騒音対策費ということを従来やってきたんだけど、これが一点。それと飛行機の邪魔にならないように高さ制限があるんですよ。これ以上のものは作ってはいけませんよというのが、だいたい空港周辺には設けられる。だからマンションは建てられない。
だからこういう土地に、住宅地の土地基準を引っ張ってくることはおかしいじゃないですか。だから元々は高く設定された。だから後で値引きされるとしても、もしかしたら森友学園は高値づかみをさせられてる可能性があるんですね。それだといろいろ文句が出るから、さっきほら豊中市に補助金を出したでしょ。補助金を出してディスカウントして2千万ちょっとで売ったと。というような形で、とは言ってもそういった補助金が出せないもんだから、ゴミの除去費用という形で、お金を差っ引いて、まあ豊中市と見合いになるような、それでも高いんですよ、森友学園の方は。
という形にしたんですね。
しかも面積が大きいですからね。そうすると住宅地を持っている個人の、まあ私有財産ですね、それが大きく目減りして行くことになる、この売買によって。そらもう近隣住民から文句が出るでしょう。それからもう一つ固定資産税。これが減ってってしまうんですよ。そういう意味で高値にしておく理由があったんだと。
でもそれは問題が起こるということで、ゴミの除去費用ということでさじ加減をしようということになった。じゃあ、あののゴミ除去費用の基準は何かというと、産業廃棄物あの面積、えーとあの8770平米で見て行くと7メートルくらい掘って処理したという計算なんですね。あの8770平米を全部7メートル掘るとあの値段になるんですよ。
そうすると、ゴミってそんなにあるの? 7メートルまで掘らないといけないの。ということになる。いやいや、そうじゃないんです。値引きするための方便です。ということなんですよ。
証人喚問でこういう場面が出てきたはずです。杭打ちをしました。で、結果的にゴミが出てきました。そうすると、こら大変だゴミが埋まってますよということで、財務省の出先機関である財務局に働きかけに行くわけです。
その時に、じゃあ誰が行ったのかというと、建設業者、設計業者そして建設業者が連れてきた弁護士、この三者で行ってるわけです。
非常に重要な籠池証言が出てきたんだけれど、その行って交渉していること、文書のやり取りをしていること、それをあなたは知っていましたか。その時点で認識していましたか。
認識してないんですよ。自分の知らないところで交渉が行われて、ゴミの撤去費用みたいなものが決まって行く。だから、大幅にディスカウントされたことに対して、神風が吹いたようだなどと言っていたじゃないですか。そういうことなんですよ。
で、結果的にディスカウントはするんだけれど、別にこれは国の懐が痛むわけでもない、第三者の懐が痛むわけでもない、結果的には森友学園が払わなければならない金ですよねぇ。だからそこはいくら見積ったっていいわけですよ。元値を上回らない限りね。森友学園が払ってくれるわけだから。
だから、ある意味森友学園をダシに使った。言ってみれば、そういうですね、まあ国有地転がしみたいな形で、背後には金儲けしようとした奴がいたんじゃないの。つまり森友学園をあるいは籠池理事長を棚上げしといて、知らないところで、裏で色々とやって、それを食い物にしようとした連中がいたんじゃないの。
ということが非常に強くうかがえるわけなんですね。
(居島: ちょっとはめられたというと、ちょっと言い過ぎか・・・・)
そうすると、いくら安倍昭恵夫人に働きかけようが関係ないんですよ。頼み込もうが。
言ってみれば、国会議員もそうだし、籠池理事長もそうで、不動産についてど素人なの、みんな。
素人同士が証人喚問やっても本当のところは出てこないんです。メディアだってテレビだって新聞だってそうですよ。そういった本質のところを知らないから、あるいは取材しようとしないから、本当のところが見えてこないんです。
だから、この「関与」なんていうのはナンセンス。
さあ、これをお読みいただいた皆さん。いかがでしたか? ぼくは大いに納得できました。豊洲問題もそうですが、勝手な筋立てを作って世間を煽り騒がしているのは誰なのか、その狙いは?。
落ち着いて、テレビ新聞を斜めに見て、ゆっくり考えないといけませんね。そんなことを思っています。