きょうの6チャンネル「モーニングバード」、もちろん録画で、を見ていたら笑ってしまうニュースを報じていた。
国土交通省・観光庁が開設管理するHPの観光博外国語版に数多くの珍奇な誤訳が見つかったという。
冒頭の部分の<ブルーメッセあきた>(これは道の駅の施設名)は、なんと「ブルーメッセ飽きた」Blue Messe got tiredとなっている。
「(石川)啄木」はwoodpecker(啄木鳥)。「軽トラ」はlight tiger(軽い虎)。
凄いのは、「かまくら行事」が、Mosquito event to use as a pillow(枕に使う蚊の行事)、えぇーと驚いた。
でもこの分解力はなかなかのものである。か・まくら・行事と分解した訳である。それで、急に思い出したことがある。昔話になるのだけれど、最初にぼくが作った営業用のソフトは、東山の有名料亭の献立管理ソフトだった。このソフトでは、懐石の献立を入力する。
この作業を手伝ってくれていた傍らの女性が、とつぜんけたたましい笑い声をあげた。その適齢期を過ぎんとする女性が「松葉かに蒸し」を出すべく「まつばかにむし」と入力したら、そのフロントプロセッサーは「待つ馬鹿に無視」と変換したのだ。もしかしたら、彼女は自分のことを笑われたと思ったのかもしれなかった。
「生保内」、これは「おぼない」と読む地名なのだが、in life insurance(生命保険では)となっている。「旧伊達邸」はkyuitatutei(ローマ字でキュウイタツテイ)。
傑作は「なまはげ」を「ナマハゲ体験講座」と解し、「はげ頭病の講座を体験する現場」としている。それにしても、優れた分析解析そして類推能力というべきではないかと感心してしまった。
観光庁ではボランティアでやりましょうという業者に任せたそうなのだが、チェックもせず、また閲覧もしていないとは驚くべき怠慢というべきである。現在では、東北観光博ポータル多国籍版のサイトは一時閉鎖となっているようだ。
「モーニングバード」の司会者やコメンテーターは、責任はチェックしなかった役所にあるし、翻訳ソフトの出来の悪さのような見解を取っていたようだ。しかし、業者が使った翻訳ソフトは、おそらくけっこう高価なものだったと思われる。旧伊達邸をキュウイタツテイなどと変えられる翻訳ソフトはあんまりないのではないかと思える。
昔に比べれば、翻訳ソフトは大変進歩したと言える。しかし、形通りのの通信文などは別として、いくら進歩しても、まだ実用にはほど遠いのではないか。
またもや、昔のことを思い出した。50代前半の頃、ぼくはバンコックで英語の勉強をしていたことがあった。
土日は、学校が休みだったから、その日は町中の塾に通っていた。そこにはタイの英語の弁論全国大会で1位と2位を取ったという男女の若者がいて、この二人はいつも抜きん出ていた。
あるとき、バスに乗って英語のガイドを聞きながら観光地や博物館を回るという教材ビデオを見てから、その見聞内容についての質問に答えるというレッスンがあった。
モスクを見学する場面で、いくつかの質問にすべて答えられたのはなんとぼくだけだった。
教室を出たとき、その最優秀の若者がぼくに声をかけてきて、こういったのだった。
「ぼくは、英語にかけては誰にもひけを取らない自信がある。でも、知識見聞では君に負けていることが分かったよ」
多くの人が誤解していると思うのだが、言葉の勉強はオウムや九官鳥を目指すことではなく、意思意見や感情の交流を目指すことなのである。
話は変わるのだが、ぼくはこの<葉巻のけむり>とは別に十数年前から開いている<高田直樹ウェブサイトにようこそ>というサイトがある。そこの[身辺雑記]というところに、「リカルド・カシンの訃報」という記事を書いた。2009年8月のことだったから、3年前のことになる。
リカルド・カシンというのは、有名なイタリアの登山家である。パキスタン山岳会から彼の訃報が届き、彼のバイオグラフィーの英文があった。カシンはぼくの憧れの人でもあった。
そこで、こんな前書きで、写真を添えてその英文の翻訳文を載せることにした訳である。冒頭は次のように始まる。
Riccardo Cassin, who has died aged 100, was one of the most prolific mountaineers of the 20th century, with 100 first-time ascents among his 2,500 climbs; he also became one of Italy’s leading makers of climbing equipment through his internationally-known Cassin brand.
(リカルド・カシンは100歳で亡くなった。彼は、攀った2500のルートのうち100が初登攀という20世紀に於ける最も多産なクライマーの一人であった。それのみならず、カシンブランドという世界的に知られるイタリアの登攀用具の一流メーカーでもあった)
これは、けっこう長文なので引用しないが、興味ある方はサイトへのリンクを辿って欲しい。
そして、最後に次のように書いて、英語の原文を載せておいた。
(以下が原文です。誤訳があれば、遠慮なくご指摘ください)
すると、その記事に対する異論がコメントされてくるようになった。書いたのはぼくではないので、そんなこと言われても、という感じだった。そんなことが続くので、これはぼくの翻訳の原文を示すものだと分からないからだと気付いた。
そこで次のような英文を加えることにした。
(That wraps up the translation of reprint from Telegraph News Paper.
Original is as follows. Please don’t hesitate to point my mistake of translation out.)
すると直ぐに今度は、えらく褒めちぎったようなコメントが来た。ほんまかいなー、おちょくってるんと違うんか、と思って首を傾げている訳で・・・。
2012/04/17 10:54
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