尖閣問題が大きくなっている。
ことの起こりは、石原都知事の尖閣の3島の買い取り発言だった。
共感を示した国民から続々寄金が集まり、その額は12億円を超えたようだ。
中国は当然反発をした。
そのまま放っておけば、中国は日本に回答を求めてきただろう。
その時、領土問題は存在しないとしてきたのだから、政府はこう答えればよかった。
「いや、これは国内の問題ですから、国内の売買に関しては国が口出しする気はないのです。国内問題には、口出しはしないで頂きたい。」
そう突っぱねればよかったと思う。
ところが突然、浅はかにも、国が買い取りたいなどと言い出した。
これによって、領土問題はないという立場を失うことになってしまった。
少なくとも、尖閣は領土問題と国際的に認識される結果となったのではなかろうか。
さきのG20でも、野田首相は中国との首相会談で1時間も待たされてじっと待っていたそうだ。
15分待って来なければ、席を立つべきだったし、それが常識ではなかろうか。
日本の外交音痴とも言うべきことが多すぎるこのごろである。
[追記]
今日の国会中継で、尖閣問題での丹羽中国大使の発言(都知事の買い取り宣言は日中関係に禍根を残す問題発言と表明)に関して更迭が必要だったのではないかとの質問があった。これに対して玄葉外務大臣は「本人は大変反省しているから」と答弁した。これは既に政府の対応だったのだが、これもまた外交音痴あるいは慮外者的思考なのである。
問題は、本人の反省如何という次元のものではない。
国会やマスコミでいくら政府はそう考えていないといっても、それは中国や外国には伝わらない。大使の発言が問題であるとするならば、直ちに呼び戻し更迭、あるいは減給その他の処罰をし、それを公表することによって初めて政府の意図が外の諸国に伝わるのであって、慌てて打ち消し弁解しても何の意味もないのである。
高校の生徒会ではないと言いたいくらいである。