さきの花金の夜、ぼくは行き付けの祇園の「葵」に出かけました。
ここのバーテンのI君とはちょっとした因縁的ないきさつがあって、東京からこちらにやってきたのです。
もともと彼は汐留のシティーセンター・ビル最上階のバーでバーテンをやっていました。その頃、よく泊まっていたホテルの近くだったので、ぼくはたびたび出かけることになって、夜景を見下ろしながら明け方まで話し込むこともあったのです。大学には行かず大工の見習いの後自衛隊の経験もあるという折り目正しいこの青年の話を聞いて、ひょっとしたら日本の教育は人間を駄目にするのではないか。そんなことをぼくは思ったりしたのでした。
そんなことで、修学旅行以来いったことのない京都に行きたいと言い出し、我が家に数日滞在しました。彼の主目的は山崎のサントリー工場の見学だったようですが、京都や奈良も案内したのです。
その時はちょうど「都をどり」の時期だったので、これも見に連れて行きました。
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信じられないパシュトーン人との邂逅
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