一番あって欲しくない結末へ

 日本人人質拘束事件はどんどん最悪の結末に向かって進行しているように感じられます。
 この事件に関しては、テレビの報道番組に多くの専門家が登場し、それぞれの意見を語っています。
 ぼくは、この事件が発生して以来、ほとんどすべての番組を録画し、そのコメントや見解をウオッチしてきました。それらを総括していえることは、政府関係者の口はだいたい重い。遠い人ほどぺらぺらしゃべり、少々的外れと考えられることも多いように感じていました。
 この事件は、ISISが突如二人の日本人に72時間以内に2億ドルの身代金を払わなければ殺害するという予告をするという動画をYouTubeに揚げたことから始まりました。
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イスラム国はなぜ台頭したのか

 お正月も半ばを過ぎてしまいました。遅ればせながら新年を寿ぎたいとは思っています。とはいえ年寄りのぼくにとっては、それは冥土への一里塚でもあり、単純に喜べない気分でもあります。
 そんな個人的な感懐とはべつに、いまの世界はじつに混沌とし、その混迷の度合いはますます深まっているように思えます。
 実はこの稿は、新年早々に書く予定をしていたのです。
 ところが、世界では次々と事件が起こり、それのはっきりとした分析や納得できる説明もないような感じでした。世界中で先が見えないようなことが多く、情緒不安定というか落ち着かない気分で、なかなかキーボードを叩く気になれなかったのです。
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