毎日新聞が大きく取り上げた国会での安倍さんの発言、「東京裁判は勝者の断罪」はとんでもなく大きな意味があると思いました。
これは「東京裁判」がまともな裁判ではなく、本当の意味において裁判の体をなしていなかったという考えを明確に言明したものだったからです。これまで、日本の首相がこんなことを、ましてや国会の場で堂々と述べるなどということは一度もなかった。これは、「戦後レジュームからの脱却」どころか、自虐史観の芯をえぐる鋭い一太刀ともいえるものでありました。
なぜなら日本に否応なくしみ込んで(しみ込まされて)しまった自虐史観の根っこは、まさに東京裁判にあると考えられるからです。
ぼくはその時、あの古事記の手力男(タジカラオノミコト)を想起したのです。
ぼくの母親は、幼いぼくに日本の神々のことを語って聞かせました。光の神様の天照大神(アマテラスオオミカミ)が天岩戸に籠ったので、日本の国は暗闇に閉ざされてしまいました。神々は額を寄せて相談し、一計を案じました。踊りの上手い天宇受賣命(アメノウズメノミコト)が、大きな伏せた甕の上で舞い、周りの神々が大声で唱い騒ぎ、拍手喝采。
何事かと天照大神が天岩戸の扉を少し開けた時、待ち構えた力持ちの神・手力男命(タジカラオノミコト)が、一気に扉を引き開け世界に光が戻ったということです。
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