「東京裁判は勝者の断罪」安倍さん断言の意味

 毎日新聞が大きく取り上げた国会での安倍さんの発言、「東京裁判は勝者の断罪」はとんでもなく大きな意味があると思いました。
 これは「東京裁判」がまともな裁判ではなく、本当の意味において裁判の体をなしていなかったという考えを明確に言明したものだったからです。これまで、日本の首相がこんなことを、ましてや国会の場で堂々と述べるなどということは一度もなかった。これは、「戦後レジュームからの脱却」どころか、自虐史観の芯をえぐる鋭い一太刀ともいえるものでありました。
 なぜなら日本に否応なくしみ込んで(しみ込まされて)しまった自虐史観の根っこは、まさに東京裁判にあると考えられるからです。
 ぼくはその時、あの古事記の手力男(タジカラオノミコト)を想起したのです。

 ぼくの母親は、幼いぼくに日本の神々のことを語って聞かせました。光の神様の天照大神(アマテラスオオミカミ)が天岩戸に籠ったので、日本の国は暗闇に閉ざされてしまいました。神々は額を寄せて相談し、一計を案じました。踊りの上手い天宇受賣命(アメノウズメノミコト)が、大きな伏せた甕の上で舞い、周りの神々が大声で唱い騒ぎ、拍手喝采。
 何事かと天照大神が天岩戸の扉を少し開けた時、待ち構えた力持ちの神・手力男命(タジカラオノミコト)が、一気に扉を引き開け世界に光が戻ったということです。
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首相「東京裁判は勝者の断罪」(毎日新聞)

Facebookに安倍晋三総理からお知らせが届いた。なかなか効果的な官邸の情報発信だと感心している。小泉時代にもオンラインチームが作られて、最初から活動したようだったが、今とは状況が全く違う。FacebookもTwitterもあの頃はなかった。

ABE_Facebook「東京裁判は勝者の断罪である」との私の衆議院予算委員会での発言に対して昨日の毎日新聞朝刊が「米国から批判の可能性」と大きく報じています。

記事を読むと、私の発言そのものに対する評論をするわけではなく
「これだと連合国側(とくに米国)が怒るかもしれない」という何ともトホホな記事内容です。
掲載の写真は我が顔ながらムズカシイ顔をしています(これも印象操作でしょうか)

かつては「その発言には、中国が怒るかも知れない!」と言って中国大使館への告げ口が流行ってましたが・・今度はアメリカですか(笑)

 このぼくの友人からシェアされた8時間前の記事は、「16,689人がいいね!と言っています。」となっており、時には20000を超えることもあるようです。コメント書き込みも常に数千件になっています。
 ところで、安倍バッシングに先頭を切っていた「朝日新聞」が、最近なぜだか急にトーンダウンし、「朝(鮮)日新聞」や「中日新聞」との揶揄は、「流行新聞」に変わりました。<国家に仇なす人>の一人であって朝日新聞の論客といわれた某朝日新聞主筆が辞めてからのようです。その所為で、この人を辞めさせましたと詫びを入れて来たというまことしやかな風説が生まれたのかもしれません。
 この朝日新聞の変化に呼応してNHKや毎日が頑張りだしたのか、バックグラウンドが沈んで浮き出て来たのか、いずれにしろ、日本の様子は変わりつつあるようです。
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ロシア外交と領土問題

ロシア外交タイトル
 プライムニュースの「北方領土問題・今後の対ロシア政策を問う」という番組を見ました。
元駐ロシア大使ゲストは元駐ロシア日本大使の丹波実氏です。何度も日ソ、日露の交渉に立ち会われてきた外交のエキスパートです。詳しくいうと、1962年外務省入省。2002年に退官するまで日本政府の対ソ連対ロシア外交の第一人者として、歴代日本の首相のソ連との交渉に同席してきた人です。
 外務省の外交官といえば、例えば孫崎享のような、例えば前の在中国日本大使・丹羽宇一郎といった「祖国に仇なす人」と思い込んでいたぼくにとって、丹波氏の語りは目を見張るばかりの驚きであったし、こんなまともな外交官もいるのだと安堵の思いを抱かせるものでありました。
年表 とりあえず、この発言を聞きましょう。
 「わたくしは、日本が追求しているのは、先程からずうっと御説明申し上げてきたのは、歴史その歴史の正義を追求しているのであって、正義には引き分けというものはない、そういうふうに思っております。正義はあくまでも正義であって、パーセントで議論する問題ではございませんし、面積で議論する問題でもない。従ってプーチンさんが勝ちも負けもないのが引き分けだという表現を使われたようですけれども、わたくしは正義というのはあくまでも正義であって、それに引き分けという概念を持ち込むのはおかしいんではないか。そう言ってるんですが、まあプーチンさんはそれ以上のことは言っておりませんので、頭の中がどういうふうになっているのかここで推測するのは難しいと思います。
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【討論!】「サブカルチャーの現在」を見る

SakuraTitle 桜チャンネルの討論番組「サブカルチャーの現在」を見ました。桜の討論番組は、どれでもそうなのですが、3部に分かれた3時間の長さで、民放やNHKとは違って討論らしい議論が、ゆったりと続きます。これに比べると、長さだけは同じとはいっても『朝生』などは、まるで小学生の口喧嘩に悪のりした、あまり賢くない担任教師が一緒になってふざけているように思えてきます。
 先日の『朝生』では、田原総一郎氏は、「国家は必要ない。公共が必要なのだ」と宣われた。この人は、みんなの本音を引き出したり、議論を盛り上げる為に、好き勝手に心にもない発言をするという自己弁護の逃げ口上を用意しているらしいのですが、如何せんその卑怯さに隠された本音をつい吐いてしまうというお粗末を繰り返しており、その迷走する番組をパネリストが必死に引き戻したり、フォローしたりしています。
 それにしても、国家観のない人にどうして国益を考えることが出来るのだろう。そういう人は、不思議に「生活者」という言葉を使う。どうも国民という表現自体がが嫌いらしいのです。国民も嫌いだし、国家はもっと嫌い。国家がかかわるもの、たとえば原発はアプリオリにキライで原発反対となるのでしょうか。このことについては、別の稿に改めて書くつもりです。
 それにしても、『朝生』はまるで、耄碌老人の介護番組と化しているともいえる惨憺たる状況を示しているようです。先日の番組を見て格別その感を深めた次第。
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シリーズ『GHQ焚書図書開封』を薦めます

桜チャンネルといえば、むかしはオンラインの右翼サイトだと思っていたかもしれない、という気がします。
しかし、今一番興味を持って見ているのは桜チャンネルの討論番組なのです。
その内容は、TVなどとは比較できないくらい突っ込んだ討論がなされており、そのほとんどが全く腑に落ちる内容なのです。
こういう番組を見ていると、TVタックルや朝生などは、あほらしくて見ておれなくなり、見続けるのに努力とかなりの忍耐を要求される。
毎週のように更新される座談会『討論!』は、先日2月16日の「日本よ、今・・『闘論!倒論!討論!2013』中国・韓国経済の実態」で、ちょうど300回を数えています。ほとんどのパネリストは、NHKや民放には呼ばれないような人で、そこがまたなんとも本当臭いと思えてくるのです。
この300回目の討論のパネリストは以下の通りでした。
討論!出席者 上念司(経済評論家)
 田中秀臣(上武大学教授)
 田村秀男(産経新聞社特別記者・編集委員兼論説委員)
 樋泉克夫(愛知大学教授)
 三橋貴明(経済評論家・中小企業診断士)
 宮崎正弘(作家・評論家)
 室谷克実(評論家)
司会:水島総

上念氏は、先日のテレビタックルに出てましたが、アベノミックスに関して、彼が話を日銀に振ると他の出席者が一斉に異を唱え話題を変えました。アベノミックスのターゲットは日銀であるのに、それはあからさまに出来ないもののようです。
他のパネリストで三橋氏は、現在民放でも売れっ子のようであちこちに顔を出しています。彼の優れている所他の経済評論家と違う所は、すべてがデータの検証に基づいていることです。彼の本で『中国がなくても、日本経済はまったく心配ない!』というのを読んだことがあります。
この『討論!』のシリーズは、いずれも3部構成で3時間に及ぶもので、すべて見応えがあります。

話が脇にそれてしまいましたが、こういうことは皆さんすでに充分ご存知の筈で、余計なことを書いたかもしれません。
元に戻して、ぼくがいいたかったのは、表題の通り桜チャンネルの『GHQ焚書図書開封』についてです。
GHQ焚書図書タイトルこのシリーズは始まったのが、2012年の1月17日に第1回がアップされています。しかし、これは再録版で一番最初のアップは平成19年(2007年)だったようです。当初は有料だったのが、無料で再アップされるようになったというのは、この稿のあとのほうで、示すコメント文で説明されています。

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国防軍・憲法改正へのアレルギーがひどい!

 小学校の頃、世界で一番素晴らしい国はスイスです。戦争に負けた日本はこれからスイスのような国を目指さないといけないのです、と教えられたものでした。
 以後スイスはぼくに取ってあこがれの国でした。山登りを始めたこともあって、スイスへの憧憬はさらに強まったといえます。
 教師を早めに辞めたぼくは、すぐにスイスに向かい、山中のアパートに40日間一人で暮らすことにしました。このことは、<高田直樹ウェブサイトへようこそ>に転載した「高田直樹の異国四景」の新しい門出、スイスの旅に書いてあります。
 その後何度もスイスに行きました。イタリアからは車で走ってトンネルを抜けるとすぐです。最近では、北山パーティーのメニューのラクレット・チーズを買いに行っています。
 でも、このスイスが国民皆兵で、ものすごい防衛力を蓄えていることなど詳しくは知らなかった。「たかじんのそこまで行って委員会」で初めて知って驚いた次第です。
 そこでは、あの『永遠のゼロ』や『海賊と呼ばれた男』の作者の百田尚樹氏が、日本の軍隊アレルギーを痛烈に批判していらっしゃいました。
 この音声、どうぞお楽しみを。

【百田尚樹の主張】(「たかじんのそこまでいって委員会」)

習近平のあまり知られていない話

 習近平は中国共産党の最高指導者として有名な人物であるが、詳しいことはあまり知られていない。
 この2月9日にYouTubeにアップされた「桜チャンネル」の【討論!】間接侵略の実態で、出席者の一人である、月刊『中国』編集長・鳴霞氏が習近平について、あまり知られていない経歴を語っている。
 この明霞氏だが、彼女は桜チャンネルの討論の常連の一人ではあるが、中国人であるにもかかわらず、中国や中国人への並外れた危険意識を常に吐露している。そういうことから、彼女自身については月刊誌の編集長であること以外はあまり情報がない。少ししつこくインターネットで探したら、次のような経歴が見つかった。
鳴霞鳴霞(めいか)
1957年中国遼寧省瀋陽市(旧奉天市)生まれ。元中国共産党のエリート。
中学校で中国青年団のリーダー。高校卒業後、東北の農村に下放され1979年に瀋陽市科技日本語学院に入学。
1981年中国航天部瀋陽市軍工企業の戦闘機・ミサイル製造現場(旧満州航空機株式会社)の情報課日本語担当勤務。
1982年来日、京都日本語学校を卒業し、兵庫・大阪の中国語学校で講師を務める。
2002年から「月間中国」主幹として、日本マスコミが扱うことのない中国内部情報を精力的に発信し注目される。
2003年にはアメリカで開催された中国問題国際会議に招待され、女性問題・農民問題などについて報告。
2007年9月にはオーストラリアで開催された国際人権会議に招待される。同年12月には、スイス・ジュネーブでの第6回国連人権理事会に招待され、英語とフランス語で書かれた「日本人拉致被害問題」の冊子を携えて出席。元・近畿福祉大学中国語課講師。
2000年に「苦悩の中国」(文芸社)を出版。 現在、日本人に対し、中国の日本侵略について緊急警告を発信して精力的に活動中。
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レーダー照射事件と盧溝橋事件

 レーダー照射事案あるいはロックオン事件は、ほぼ予想通りの進展を取っているようでもあるし、あるいは意外な展開を取っているとも思えます。
 日本の厳重抗議と事実関係調査要請に対し、中国は「日本側が対外公表した事案の内容は事実に合致しない」と返答しました。日本は「防衛省で慎重かつ詳細な分析を行った結果であり、全く受け入れられない」と返しました。
 中国国防省のホームページには、「(攻撃用の)火器管制レーダーは使用していない」との主張が書き込まれていました。
 中国中央TVは、「中国側の艦載レーダーは通常の観察警戒を続け火器管制レーダーを使用しなかった」とし、「日本の艦艇と航空機に火器管制レーダーを照射したというのは事実と異なる」と報じました。しかし、続けて「日本はこれまで中国船を追跡・監視しながらそれを言ってこなかった」と明らかに外務省とは整合性の取れていない報道をしました。
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中国海軍艦船が「海自艦にレーダー照射」

 夜が白み始めた頃、そぼふる小雨の中で新聞受けから取り出した京都新聞の一面トップに、黒地に白の大きな見出しで、表題の文字がありました。新聞は、小野寺防衛相がこの「極めて特異な事例」に「一歩間違うと大変に危険な状態に発展する」と抗議の意思を表明したと報じていました。
 「モーニングバード」を見て、さらに詳しいことが分かりました。日本近海の公海上(場所は公表されず)で、先月の1月30日午前10頃、中国海軍の艦船「連雲港」が海上自衛隊護衛艦「ゆうだち」に、約3キロの距離から射撃用のレーダーを発射していたことが、レーダー波の解析によって分かったということです。
 「危険な状態になる」「戦争になる」から「冷静に対応し、沈静化させるべし」「外交努力によって解決」などというのが、大方の見方のようです。
 確かにその通りで、日本の対応はほとんど非の打ち所がないとぼくには思えます。
 ただ、ほとんど報道されないことがある。それは、どっちが強いのかという分析です。答えは、ほとんどの人が意外に思うでしょうが、完全に日本が強いのです。例えば、青山繁晴さんによればこうなります。
 「現在の海上自衛隊の実力と中国海軍の実力を比べると、圧倒的に海上自衛隊の方が強い。実態は、比べ物にならないくらい強いと言っても言い過ぎではない」
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東京裁判(3)〜自虐史観の創造〜

 アルジェリア人質事件は、かなりびっくりするような結末を迎えました。
 この事件はまた、日本の国際的に見ての特殊性を浮かび上がらせたともいえるようです。自衛隊はこの国の国民の救出はおろか輸送にも行けない。日本人は一歩外国に出たら、孤立無援だということのようです。
 この状態を国際的に普通の状態にする為には、自衛隊法を改正しないといけません。また、憲法も変えないといけないということになるかもしれない。
 しかし、そんな話になると、なぜかみんなは急におどおどし、チャンスに乗じていっている訳ではありませんなどと言い訳めいた物言いになります。いったいどうしてなのだろうか。こうしたいじましさへの疑問は、これまでぼくが常に感じていたことでもありました。
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