毎日新聞が大きく取り上げた国会での安倍さんの発言、「東京裁判は勝者の断罪」はとんでもなく大きな意味があると思いました。
これは「東京裁判」がまともな裁判ではなく、本当の意味において裁判の体をなしていなかったという考えを明確に言明したものだったからです。これまで、日本の首相がこんなことを、ましてや国会の場で堂々と述べるなどということは一度もなかった。これは、「戦後レジュームからの脱却」どころか、自虐史観の芯をえぐる鋭い一太刀ともいえるものでありました。
なぜなら日本に否応なくしみ込んで(しみ込まされて)しまった自虐史観の根っこは、まさに東京裁判にあると考えられるからです。
ぼくはその時、あの古事記の手力男(タジカラオノミコト)を想起したのです。
ぼくの母親は、幼いぼくに日本の神々のことを語って聞かせました。光の神様の天照大神(アマテラスオオミカミ)が天岩戸に籠ったので、日本の国は暗闇に閉ざされてしまいました。神々は額を寄せて相談し、一計を案じました。踊りの上手い天宇受賣命(アメノウズメノミコト)が、大きな伏せた甕の上で舞い、周りの神々が大声で唱い騒ぎ、拍手喝采。
何事かと天照大神が天岩戸の扉を少し開けた時、待ち構えた力持ちの神・手力男命(タジカラオノミコト)が、一気に扉を引き開け世界に光が戻ったということです。
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「東京裁判は勝者の断罪である」との私の衆議院予算委員会での発言に対して昨日の毎日新聞朝刊が「米国から批判の可能性」と大きく報じています。
ゲストは元駐ロシア日本大使の丹波実氏です。何度も日ソ、日露の交渉に立ち会われてきた外交のエキスパートです。詳しくいうと、1962年外務省入省。2002年に退官するまで日本政府の対ソ連対ロシア外交の第一人者として、歴代日本の首相のソ連との交渉に同席してきた人です。
とりあえず、この発言を聞きましょう。
桜チャンネルの討論番組「サブカルチャーの現在」を見ました。桜の討論番組は、どれでもそうなのですが、3部に分かれた3時間の長さで、民放やNHKとは違って討論らしい議論が、ゆったりと続きます。これに比べると、長さだけは同じとはいっても『朝生』などは、まるで小学生の口喧嘩に悪のりした、あまり賢くない担任教師が一緒になってふざけているように思えてきます。
上念司(経済評論家)
このシリーズは始まったのが、2012年の1月17日に第1回がアップされています。しかし、これは再録版で一番最初のアップは平成19年(2007年)だったようです。当初は有料だったのが、無料で再アップされるようになったというのは、この稿のあとのほうで、示すコメント文で説明されています。
鳴霞(めいか)