おかしい日本語

bookcover 先日、スーパーのマツモトに行くと、入り口の脇に古本市がたっていた。なんとなくこの100均の書棚を一巡すると、『問題な日本語』という本が目につき買ってきた。「どこがおかしい? 何がおかしい?」という副題がついている。このタイトル自体何となくおかしい?
 出版元は大修館書店で、『明鏡国語辞典』編者の北原保雄という人が編者となっている。奥付をみて、この人はぼくと同い年で筑波大学学長をやり、筑波大学名誉教授であることが分かった。
 この本は、2004年12月初版なのだが僅か3ヶ月後の2005年3月には14刷になっており、すごく売れたことが分かった。各項目が短く、どこからでも読めるので、大変読み易くて、取り上げられている項目が、大変身近な言葉であることが、理由と思われた。
 なかなか面白いということで、早速トイレ図書館の一冊とすることにした。

 「全然いい」という項がある。
 全然というのは、否定文に使うもので、こういう使い方は間違いだと、ぼくは思っていた。ところが、そうではないという。
 江戸時代後期に中国の白話小説(口語体で書かれた小説)で使われたものを取り入れるようになったもので、「全く然り」をつづめたものだそうだ。
 漱石の『三四郎』には、「そこで三人が全然翻訳権を与太郎に委任することにした」とあり、芥川の『羅城門』には、「下人は始めて明白に、この老婆の生死が、全然自分の意志に支配されているという事を意識した」などとある。この本では、「全然」についてさらに突っ込んだ分析をおこなっているのだが、ともかくこの用法が間違いではなかったことは、少し意外であった。
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首相「東京裁判は勝者の断罪」(毎日新聞)

Facebookに安倍晋三総理からお知らせが届いた。なかなか効果的な官邸の情報発信だと感心している。小泉時代にもオンラインチームが作られて、最初から活動したようだったが、今とは状況が全く違う。FacebookもTwitterもあの頃はなかった。

ABE_Facebook「東京裁判は勝者の断罪である」との私の衆議院予算委員会での発言に対して昨日の毎日新聞朝刊が「米国から批判の可能性」と大きく報じています。

記事を読むと、私の発言そのものに対する評論をするわけではなく
「これだと連合国側(とくに米国)が怒るかもしれない」という何ともトホホな記事内容です。
掲載の写真は我が顔ながらムズカシイ顔をしています(これも印象操作でしょうか)

かつては「その発言には、中国が怒るかも知れない!」と言って中国大使館への告げ口が流行ってましたが・・今度はアメリカですか(笑)

 このぼくの友人からシェアされた8時間前の記事は、「16,689人がいいね!と言っています。」となっており、時には20000を超えることもあるようです。コメント書き込みも常に数千件になっています。
 ところで、安倍バッシングに先頭を切っていた「朝日新聞」が、最近なぜだか急にトーンダウンし、「朝(鮮)日新聞」や「中日新聞」との揶揄は、「流行新聞」に変わりました。<国家に仇なす人>の一人であって朝日新聞の論客といわれた某朝日新聞主筆が辞めてからのようです。その所為で、この人を辞めさせましたと詫びを入れて来たというまことしやかな風説が生まれたのかもしれません。
 この朝日新聞の変化に呼応してNHKや毎日が頑張りだしたのか、バックグラウンドが沈んで浮き出て来たのか、いずれにしろ、日本の様子は変わりつつあるようです。
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<いやさか>を乾杯発声に

 テレビで、あの銭形警部の声優納屋悟郎氏が80なん歳かで亡くなったと報じていた。銭形警部のあの声はしっかりと耳が覚えているが、その声の持ち主の顔は初めて見た。およそ声と顔がマッチしないことに驚いた。
 ルパン3世は大ファンだったから、テレビでは熱心に視聴したものだった。最近になって、主人公のルパンは、地球国・自由村の住人であって、祖国を持たない男である。そういう男を自分は描きたいと作者のモンキー・パンチが語っていたことを知った。ゴルゴ・サーティーンもその無国籍性において同じであるといえる。
 これは、考えてみれば、日本アニメの独自性ともいえることであったし、それはまた祖国を語ることが悪ではないにしても、ある後ろめたさを感じさせるような戦後の時代に見事に適合していたのかもしれなかった。
 万世一系を貫く天皇制を護持して、ようやく国体を守ることは出来たとはいえ、歴史上初めての敗戦のショックは大きく、大東亜戦争を支えた八紘一宇の思想や天皇陛下万歳思想は、口にするのさえはばかられる悪とされた。大東亜戦争は軍部が起こした侵略戦争で、その結果日本国民が被った無差別爆撃である東京大空襲での10万人の死者や、広島・長崎での30万人を超える死者は、自分たちが悪かったのだ、一億総懺悔が必要なのだ。という思想・論理が日本人によって組み立てられ、「過ちは繰り返しませんから」という銘碑に刻まれることになった。
 この思想の流れが、いまなお生き続けていたことが、近年の日本海周辺の情勢の緊迫化によって顕在化したと考えられる。
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Youtube「国会中継動画」がNHKの要請で削除

先日の国会・衆院予算委員会での中山成彬議員が従軍慰安婦などの歴史捏造に関する質問を行いました。このNHK国会中継のYouTube動画が、NHKの要請によって削除されました。

慰安婦資料・朝日新聞が歪曲

慰安婦資料・朝日新聞が歪曲

韓国版・朝日新聞「強制拉致は朝鮮人の仕業」

韓国版・朝日新聞「強制拉致は朝鮮人の仕業」

日本は韓国のインフラ整備に尽力

日本は韓国のインフラ整備に尽力

この事件は、インターネット上のあちこちで、<【悲報】NHKが中山成彬の従軍慰安婦捏造証明動画をYoutubeから削除 国会中継削除は史上初>という見出しで、拡散しているようですが、そのすべての動画は削除されており、黒バック上に「この動画は、NHKさんによる著作権侵害の申し立てにより削除されました」というメッセージが出ます。
著作権侵害という言い分が成り立たなくはないとしても、聴取料をとり国民に事実を知らせる責務をもつNHKが、あろうことか国会中継を削除しようとするのは、納得のいかない話ではないでしょうか。
当然、激しい書き込みが飛び交っているようです。
<は?国会中継ってNHKの著作物なの?>
<NHKの解体を真剣に考えるべき段階に入ったな。>
<余計拡散するだろ>
<さすが朝鮮国営放送 こんなのに受信料払ってる人間は売国奴>
などという、勝手気まま無責任な書き込みが多いのですが、その気持ちには同感です。
<消すと増えるのだが>
と言う書き込みがいくつかありますが、拡散を狙ったNHKを騙った戦術的削除依頼があったのではないかという穿った見方をする人もあります。
情報戦は、まことに複雑です。ちょっと飛躍した話かもしれないのですが、夏の参院選前に、極右を装った反日工作員による中国人留学女子学生の陵辱殺人事件が起こると予言する人もいます。恐ろしくも、中共お得意の謀略という意味では盧溝橋事件の再来ではないかというのです。
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ロシア外交と領土問題

ロシア外交タイトル
 プライムニュースの「北方領土問題・今後の対ロシア政策を問う」という番組を見ました。
元駐ロシア大使ゲストは元駐ロシア日本大使の丹波実氏です。何度も日ソ、日露の交渉に立ち会われてきた外交のエキスパートです。詳しくいうと、1962年外務省入省。2002年に退官するまで日本政府の対ソ連対ロシア外交の第一人者として、歴代日本の首相のソ連との交渉に同席してきた人です。
 外務省の外交官といえば、例えば孫崎享のような、例えば前の在中国日本大使・丹羽宇一郎といった「祖国に仇なす人」と思い込んでいたぼくにとって、丹波氏の語りは目を見張るばかりの驚きであったし、こんなまともな外交官もいるのだと安堵の思いを抱かせるものでありました。
年表 とりあえず、この発言を聞きましょう。
 「わたくしは、日本が追求しているのは、先程からずうっと御説明申し上げてきたのは、歴史その歴史の正義を追求しているのであって、正義には引き分けというものはない、そういうふうに思っております。正義はあくまでも正義であって、パーセントで議論する問題ではございませんし、面積で議論する問題でもない。従ってプーチンさんが勝ちも負けもないのが引き分けだという表現を使われたようですけれども、わたくしは正義というのはあくまでも正義であって、それに引き分けという概念を持ち込むのはおかしいんではないか。そう言ってるんですが、まあプーチンさんはそれ以上のことは言っておりませんので、頭の中がどういうふうになっているのかここで推測するのは難しいと思います。
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聖域はあったのか?!

 安倍さんはオバマ大統領と共同声明を出して、聖域はあるとして、TPPへの参加の意思を表明しました。
 聖域があったとしたのは、センシシビティーが存在することを認識しつつ、すべての関税を撤廃することではないという部分だったと思います。「認識しつつ」であって「認識して」ではなかった。この部分けっこう重要だと思うのです。
 当該部分、共同声明の第2節を抜き出すとこうなります。
 「日本には一定の農産品、米国には一定の工業製品というように、両国ともに2国間貿易上のセンシティビティーが存在することを認識しつつ、両政府は、最終的な結果は交渉の中で決まっていくものであることから、TPP交渉参加に際し、一方的に全ての関税を撤廃することをあらかじめ約束することを求められるものではないことを確認する。」
 では、センシビリティーが存在するということ=聖域があるということになるのだろうか。この辺りにぼくは違和感を感じた訳です。
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『女警部ジュリーレスコー』

再び「女警部ジュリー・レスコー」の放映が始まった。
ほとんどがハリウッド製と韓国製で埋め尽くされたCS放送の外国ドラマの中で、数少ないフランスのドラマだった。
このAXNミステリーチャンネルの番組は、昨年に92回の最終回をもって終わっていた。
耳に優しいフランス語の響きも懐かしく楽しみに見ていたが、いつか家内も一緒に楽しむようになった。
普通の刑事もの・警察ものは残虐な場面やストーリーが多く、例えば性犯罪特捜班、これはアメリカの現況を知るのには最適と思っていつも見ているのだが、家内は絶対に見ようとしない。気分が悪くなるという。

最初のレスコー

最初のレスコー

パリでのレスコー

パリでのレスコー

「ジュリーレスコー」が、フランスでゴールデンアワーの夜8時の放映で、19年もの長寿番組だったのも理解できた。この長い年月で役者、例えばシングルマザー、レスコーの2人の娘の上のサラも、小学生から成長してゆき就職して弁護士になる。この間レスコーは当然サラも同じ俳優がずっと演じているから、子役のサラは弁護士のサラとなる。この辺りは、「北の国から」のような、ドラマと知りつつもあるリアル感があって、引き込まれてしまうようだ。
それにしても、19年も続いて92回とは少なすぎるとも思えたのだが、調べてみて一ヶ月一回の放映だったことが分かった。
レスコーフェース2フランスでの原題は単純に「JULIE LESCAUT」なのだが、日本でのタイトル名は「女警部ジュリーレスコー」。しかし、内容からしても、警部ではなく警視であることが分かる。舞台は、パリ近郊のクリエール署という架空の場所なのだが、後半77話からレスコーはパリの中心部の署へ移動になった。

レスコー拳銃レスコー拳銃2今回の再放送は、AXNミステリーチャンネルで水土日の三回同じものが放映されている。ぼくは、92話のすべてをDVDに収めて、すべて見ているのだけれど、今回の再放送も機会があれば適当に見ようと思っている。
このタイトルは、一話一枚でDVD化されているようで、レンタル店にあるかどうかは知らないけれど、オークションでは300〜500円で取引されているようである。
「もうあのジュリーレスコーみたいな番組はないの?」と、家内が聞いたことがあった。韓流なんぞは見る気にもならないし、ほんとに見たいドラマがないようだ。
再放送のレスコーを見ていたら、来月から始まる新番組の予告があった。
「モンタルバーノ〜シチリアの人情刑事〜」というもので、これはイタリアもので舞台はシチリア。サイトを見ると、
「ヨーロッパを中心に絶大な人気を誇るテレビシリーズ、日本独占初放送!イタリア・シチリアを舞台に、人情味あふれるモンタルバーノ刑事の活躍を描く」などというイントロで、「モンタルバーノ~シチリアの人情刑事~」は、シチリアのヴィガータという架空の町が舞台となっている。カミッレーリ自身(原作者 アンドレア・カミッレーリ)の出身地シチリアにあるポルト・エンペードクレがモデルになっているとも言われ、本編に映し出される美しい景色は思わず目を奪われる。ロケは、ヴィスコンティの映画「山猫」の舞台にもなったドンナフガータや、世界遺産でもあるラグーザ付近で行われ、現地ではロケ地巡りツアーが開催されていたほどだ・・・。などという説明もある。
大いに期待が持てそうで、大変楽しみにしている所である。

【討論!】「サブカルチャーの現在」を見る

SakuraTitle 桜チャンネルの討論番組「サブカルチャーの現在」を見ました。桜の討論番組は、どれでもそうなのですが、3部に分かれた3時間の長さで、民放やNHKとは違って討論らしい議論が、ゆったりと続きます。これに比べると、長さだけは同じとはいっても『朝生』などは、まるで小学生の口喧嘩に悪のりした、あまり賢くない担任教師が一緒になってふざけているように思えてきます。
 先日の『朝生』では、田原総一郎氏は、「国家は必要ない。公共が必要なのだ」と宣われた。この人は、みんなの本音を引き出したり、議論を盛り上げる為に、好き勝手に心にもない発言をするという自己弁護の逃げ口上を用意しているらしいのですが、如何せんその卑怯さに隠された本音をつい吐いてしまうというお粗末を繰り返しており、その迷走する番組をパネリストが必死に引き戻したり、フォローしたりしています。
 それにしても、国家観のない人にどうして国益を考えることが出来るのだろう。そういう人は、不思議に「生活者」という言葉を使う。どうも国民という表現自体がが嫌いらしいのです。国民も嫌いだし、国家はもっと嫌い。国家がかかわるもの、たとえば原発はアプリオリにキライで原発反対となるのでしょうか。このことについては、別の稿に改めて書くつもりです。
 それにしても、『朝生』はまるで、耄碌老人の介護番組と化しているともいえる惨憺たる状況を示しているようです。先日の番組を見て格別その感を深めた次第。
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シリーズ『GHQ焚書図書開封』を薦めます

桜チャンネルといえば、むかしはオンラインの右翼サイトだと思っていたかもしれない、という気がします。
しかし、今一番興味を持って見ているのは桜チャンネルの討論番組なのです。
その内容は、TVなどとは比較できないくらい突っ込んだ討論がなされており、そのほとんどが全く腑に落ちる内容なのです。
こういう番組を見ていると、TVタックルや朝生などは、あほらしくて見ておれなくなり、見続けるのに努力とかなりの忍耐を要求される。
毎週のように更新される座談会『討論!』は、先日2月16日の「日本よ、今・・『闘論!倒論!討論!2013』中国・韓国経済の実態」で、ちょうど300回を数えています。ほとんどのパネリストは、NHKや民放には呼ばれないような人で、そこがまたなんとも本当臭いと思えてくるのです。
この300回目の討論のパネリストは以下の通りでした。
討論!出席者 上念司(経済評論家)
 田中秀臣(上武大学教授)
 田村秀男(産経新聞社特別記者・編集委員兼論説委員)
 樋泉克夫(愛知大学教授)
 三橋貴明(経済評論家・中小企業診断士)
 宮崎正弘(作家・評論家)
 室谷克実(評論家)
司会:水島総

上念氏は、先日のテレビタックルに出てましたが、アベノミックスに関して、彼が話を日銀に振ると他の出席者が一斉に異を唱え話題を変えました。アベノミックスのターゲットは日銀であるのに、それはあからさまに出来ないもののようです。
他のパネリストで三橋氏は、現在民放でも売れっ子のようであちこちに顔を出しています。彼の優れている所他の経済評論家と違う所は、すべてがデータの検証に基づいていることです。彼の本で『中国がなくても、日本経済はまったく心配ない!』というのを読んだことがあります。
この『討論!』のシリーズは、いずれも3部構成で3時間に及ぶもので、すべて見応えがあります。

話が脇にそれてしまいましたが、こういうことは皆さんすでに充分ご存知の筈で、余計なことを書いたかもしれません。
元に戻して、ぼくがいいたかったのは、表題の通り桜チャンネルの『GHQ焚書図書開封』についてです。
GHQ焚書図書タイトルこのシリーズは始まったのが、2012年の1月17日に第1回がアップされています。しかし、これは再録版で一番最初のアップは平成19年(2007年)だったようです。当初は有料だったのが、無料で再アップされるようになったというのは、この稿のあとのほうで、示すコメント文で説明されています。

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国防軍・憲法改正へのアレルギーがひどい!

 小学校の頃、世界で一番素晴らしい国はスイスです。戦争に負けた日本はこれからスイスのような国を目指さないといけないのです、と教えられたものでした。
 以後スイスはぼくに取ってあこがれの国でした。山登りを始めたこともあって、スイスへの憧憬はさらに強まったといえます。
 教師を早めに辞めたぼくは、すぐにスイスに向かい、山中のアパートに40日間一人で暮らすことにしました。このことは、<高田直樹ウェブサイトへようこそ>に転載した「高田直樹の異国四景」の新しい門出、スイスの旅に書いてあります。
 その後何度もスイスに行きました。イタリアからは車で走ってトンネルを抜けるとすぐです。最近では、北山パーティーのメニューのラクレット・チーズを買いに行っています。
 でも、このスイスが国民皆兵で、ものすごい防衛力を蓄えていることなど詳しくは知らなかった。「たかじんのそこまで行って委員会」で初めて知って驚いた次第です。
 そこでは、あの『永遠のゼロ』や『海賊と呼ばれた男』の作者の百田尚樹氏が、日本の軍隊アレルギーを痛烈に批判していらっしゃいました。
 この音声、どうぞお楽しみを。

【百田尚樹の主張】(「たかじんのそこまでいって委員会」)