大津市の中学校いじめ自殺事件でマスコミが大騒ぎをしているようです。確かにけっこうショッキングな内容で、マスコミのみならず、インターネット上でも情報が飛び交っています。少し熱中してインターネットサーフィン(この言い回しって古い?)してました。
ほとんど条件反射的な情動に駆られたいいたい放題の悪態メーセージは論外として、たとえば「大津市中学生いじめ事件「自殺の練習」の衝撃―Twitter上で共感を呼んだツイート集」などに取り上げられているツイートなどは、けっこう納得できるものが多々ありました。Twitter上で共感を呼んだツイート集
特に記憶に残ったのが二つありました。
「絶対にミスが許されないプロジェクトは、絶対にミスが報告されないプロジェクトになる」
もうひとつは、「いじめられたら、その人の顔写真その他の情報を記録しておいて、就活時期にインターネット上で暴露しましょう」という陰険なもの。
続きを読む
またマズッタのか日本外交
尖閣問題が大きくなっている。
ことの起こりは、石原都知事の尖閣の3島の買い取り発言だった。
共感を示した国民から続々寄金が集まり、その額は12億円を超えたようだ。
中国は当然反発をした。
そのまま放っておけば、中国は日本に回答を求めてきただろう。
その時、領土問題は存在しないとしてきたのだから、政府はこう答えればよかった。
「いや、これは国内の問題ですから、国内の売買に関しては国が口出しする気はないのです。国内問題には、口出しはしないで頂きたい。」
そう突っぱねればよかったと思う。
ところが突然、浅はかにも、国が買い取りたいなどと言い出した。
これによって、領土問題はないという立場を失うことになってしまった。
少なくとも、尖閣は領土問題と国際的に認識される結果となったのではなかろうか。
さきのG20でも、野田首相は中国との首相会談で1時間も待たされてじっと待っていたそうだ。
15分待って来なければ、席を立つべきだったし、それが常識ではなかろうか。
日本の外交音痴とも言うべきことが多すぎるこのごろである。
[追記]
今日の国会中継で、尖閣問題での丹羽中国大使の発言(都知事の買い取り宣言は日中関係に禍根を残す問題発言と表明)に関して更迭が必要だったのではないかとの質問があった。これに対して玄葉外務大臣は「本人は大変反省しているから」と答弁した。これは既に政府の対応だったのだが、これもまた外交音痴あるいは慮外者的思考なのである。
問題は、本人の反省如何という次元のものではない。
国会やマスコミでいくら政府はそう考えていないといっても、それは中国や外国には伝わらない。大使の発言が問題であるとするならば、直ちに呼び戻し更迭、あるいは減給その他の処罰をし、それを公表することによって初めて政府の意図が外の諸国に伝わるのであって、慌てて打ち消し弁解しても何の意味もないのである。
高校の生徒会ではないと言いたいくらいである。
映画『ミルク』と『ブンミおじさんの森』を観る
トルコのセミフ・カプランオール監督の『ミルク』を観た。
カプランオールの「ユスフ3部作」として知られる『卵』『ミルク』『蜂蜜』の2番目に創られたものである。
『卵』は壮年期、『ミルク』は青年期、『蜂蜜』幼年期のユスフを描いている。
ユスフの人生を昔へと遡る形で映画が作られたということである。最後の6歳のユスフを描いた『蜂蜜』は、2010年ベルリン映画祭金熊賞受賞を受賞してカプランオールの名は世界に知れ渡ることになったのだろう。
金熊賞といえば、宮崎駿さんが『千と千尋の神隠し』で2002年に受賞している。
ぼくは先頃、なんの予備知識もなく、金熊賞受賞作であることさえ知らず、この『蜂蜜』をみて、自分の幼年期の思い出を呼び起こされたからだと思うのだが、激しく心を揺り動かされ、「映画『蜂蜜』を観る」を書いた。
ヒゲの老人が椅子に座り何やら書き付けている。やがて遥遠方に3人の若者と女ひとりが現れたのが、アウトフォーカスながら分かる。
やがて若者たちは近づいてきて、薪を運び去る。この間、男は細かい字を書き続けているのだが、このカットなんと2分30秒ものあいだ微動だにしないのだ。
どんな展開になるのか全く予想もできない。 2分30秒が過ぎてカットが変わり、大木の下の場面となる。焚き火の上の鍋には、湯気を立てるミルクがある。
男たちは木の枝にロープを投げ上げ、鍋の上に娘を逆さ吊りにする。一体何事なのか。
これまた国家的詐欺ではないのか
あの動画は、地デジには対応していない古いDVDレコーダーで録画したものです。
テレビもDVDレコーダーも、地デジ対応でなくても、古いもので2015年まではちゃんと受信できるのです。
このことについては、すでにこの『葉巻のけむり』に書きました。アナログ機器で地デジが見れる
繰り返しになるかもしれないのですが、これはケーブルテレビ局の「デジアナ変換」によるもので、デジタル波を変換し、アナログテレビでも視聴できるようにしている訳です。
総務省が地デジの受信環境を整備するため、昨年から、自治体や民間企業などのケーブルテレビ事業者に導入を求めてきた。
このサービスで、2015年3月末まではアナログのテレビでも普通に地デジを視聴できるという。
続きを読む
「ございます」が消えた
前の稿で、関西電力の答弁の「ございます」について書いた。
この答弁は、6月24日の「報道ステーション」での関西電力岩根副社長の答弁だった。
この同じ画面が翌25日に「モーニングバード」でも放映された。しかしここでは、「ございます」は全く消えていた。「おまっています」もなくなっていた。
より簡潔に編集したということなのだろう。
下の動画を見てみよう。
関電答弁(報道ステーション)
このしゃべりを忠実に再現すると次のようになる。
<現時点で2030年で何%が適正ということは、あの申せません。
11基の原子力発電所がですね、全部止まればですね、9000億円というですね、膨大な、え~燃料費および代替コストが発生するという風に考えてございます。え従いまして今後合理化等も考えてございますがやはり相当の原子力(発電所)が再稼働しなければですね、え~持続的継続的な経営は難しいという風におまっております。>
続きを読む
東京電力の「ございます」
3.11以後、何度も行われた東京電力の会見で、バカ丁寧というか、ちょっと普通は使わない言い回しとして、「〇〇〇〇ございます」というフレーズが多用され、大変気になっていました。
それで、これについてこの『葉巻のけむり』に書こうと思って、実例を引くべくYouTubeを検索してみたのです。多くの会見の映像があったのですが、そうした「〇〇〇〇ございます」というフレーズを見いだすことができませんでした。どうしてかと考えて気づいたのですが、この言い方は技術関係の人はしないということなのではないかということだったんです。
そんなことで少々困っていた時、全国の電力会社の株主総会が同じ日に一斉に開かれたという報道がありました。これは、反対派を分散させようという作戦だったようです。
東京電力の株主総会では、猪瀬東京都副知事が質問にたって、東京電力病院がどうして資産整理のリストにないのかを追求しました。TVが報じるその東京電力病院の内容は聞いて本当にびっくりするようなものでした。
この病院は、天皇陛下などもご利用になられる慶応病院の横にあるそうなのですが、どの病院にも見られるビル壁面に病院名の表示がない不思議な1700坪の大きな病院です。1951年に”職域病院”として開設されたそうです。東京電力の福祉厚生費によって運営される社員のための病院で、社員とその家族とOBのみが利用可能で一般患者は対象外で診てもらえません。
診療代は給料天引きでOBには、後で請求書が郵送されるということになっている。
ベッド113床のうち、稼働率は20%。運営の費用は福利厚生費から出ており、それは電力料金に上乗せされている。
続きを読む
サッカー・オーストラリア戦
何も書かなかったこの長い間に、これを言いたいということが何度もあった。けれど野暮用とかいろいろな取り込みなどが重なって、その意欲がなくなることが続いていたようだった。
昨夜のオーストラリア戦をみて、その予想に反した展開に少しイライラしながら朝になって眠った。起きだしてコンピュータを開こうとしたら、近くに住んでいる息子の嫁から「もう起きていらっしゃるかと思って」と電話があった。
「日曜はお留守のことが多いようなので、少し早めなんですが」と父の日のプレゼントにシガーの詰め合わせを持ち来った。よくセレクトされた銘柄のものたちだった。
一時間近く話をして嫁が帰ったので、さあ取りかかろうとしたら、UEFA1012欧州選手権のギリシャ対チェコ戦が始まった。これは見ないといけない。両国ともぼくには因縁のある国である。ギリシャはぼくにサッカーへの目を開かせた国であるし、チェコは旧友のパベルの国で、息子はプラハのあの天文時計のある旧市庁舎で結婚式を挙げた最初の日本人でもある。
ところで、だいたいスポーツはやるもので見るもんじゃないと昔から思っていたし、野球は嫌いだった。サッカーも、大学に入ってマラソン大会で優勝したらサッカー部からすぐに試合に出てもらいますからなどと誘いがあったが全く興味がなかった。
2002年に日本でワールドカップが開催された。当然ぼくも愛国者としてけっこう熱中してテレビを見た。ときには、会社でコンピュータの講義に使うプロジェクターをつかって、壁一面のスクリーンで観戦したりした。
続きを読む
スイスで考えたこと
スイスに行く
最初から予定していたことなのだが、イタリア滞在中にスイスに行くことにした。
来月の北山パーティのメニューの一つ、ラクレットのチーズを買うためである。
イタリアのリモネットのアパートからスイスまでは380kmほどで、京都から信州・白馬にゆくよりやや近いというくらいなのだが、道が空いているからよほど近い感じがする。
以前はクーネオからフォッサノまで走って高速に乗ったのだが、新しく伸びてきた高速にクーネオの近くのクーネオICで入る。ここからは、左右に大きく広がるアルプスの連山を目指して百数十キロで一直線にひた走るわけだが、今回は小雨の天気でアルプスは雲の中だった。トリノをかすめてしばらくすると道はアオスタ渓谷に入る。そしてアオスタインター。ここでなおも直進するとクールマイヨールを経て、モンブラン峠、そしてシャモニーに至る。
このルートは、何回か通っているが、直近では3年前の雪不足の年に大学の友人たちとシャモニーに移動する時に通った。
さて、アオスタで高速を降り右に山腹を登る。5年前に最初に通った時とは、道を間違えたのかと思うぐらいに整備された道路となっている。やがて、斜め左前方にシャモニーからの優雅な山容とは打って変わった醜悪険悪なモンブランが見えるようになり、やがてグレート・サン・ベルナルド峠トンネルの入口国境検問所に至る。
ここで、トンネル通行料だけではなく、高速を走るかと聞かれて、別に高速通行料40ユーロを請求された。ぼくの知る限りスイスの高速道路は無料であり、どこにも料金ゲートはない。費用は税金に含まれていると聞いてきた。どうやら最近制度が変わったらしい。それにしても40ユーロは高すぎると思えた。
お金と引換えに渡されたシールは、窓に貼る日本の車検を示すタグと同じもので12という数字があった。12月までこれで自由に走り回れるということらしい。
続きを読む
サルシッチャのこと
イタリアに来て一番食べたかったのはサルシッチャだった。
何故かといえば日本ではまず食べられないからである。日本でもサルシッチャは入手可能であるし、最近は作り方などのを書いたインターネットのサイトも多い。
でも、生で食べられるものはないし、生ソーセージという表記であっても、それは生ハムと一緒で生で食べることを意味しない。
イタリアでは生で食べるのを普通としている。大変美味なソーセージである。
イタリアでも生で食べられるのは限られていて、お肉屋さんで売っているものは大丈夫であるが、スーパーなどでスチロールプレートに入って売ってあるものは、焼くなり湯がくなりしないと駄目である。
そういう調理をすると、まったく違った味になってしまう。
続きを読む