「つまらん。地上波はつまらん」

 大滝秀治さんではないですが、きょうびのテレビは本当に、「つまらん。地上波はつまらん」なのです。
 BSテレビはまだ別として、地上波はどれもこれも、見たいと思うものがありません。特に昨今の世界情勢などや、また国内の例えば、豊洲移転問題に関しても、どの局も取り上げ方や内容に関してほとんど変わらず、面白くもなんともない。基本的な勉強欠落のキャスター・コメンテーターが、ディレクターの書いた台本通りを述べているだけ。
 違う見方はないのか。そのどれを選ぶかはこっちの側なのだから、いろいろ言ってくれよ。そう思ってしまいます。まあ結論的には、台本を書いているあたりがあんまり賢くないということなのでしょう。
 そんなわけで、毎週予約して見ているのは、「そこまで言って委員会」と「正義のミカタ」くらいのものでしょうか。
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本多勝一氏と吉田二郎氏と

 先の項で『岩と雪ベストセレクション』にぼくの『登山と「神話」』が取り上げられたとして、その内容がデジタル化されている<高田直樹ドットコムへようこそ>なるサイトを紹介しました。しかし正しくは、その冒頭の1章「スポーツ神話について」のみでした。正確を期してここで訂正しておきます。
 さて、前に示したこの本の紹介文で、冒頭に掲げられている作品は、本多勝一氏の「パイオニアワークとはなにか」であり、そして二番目は吉田二郎氏の「スーパーアルピニズム試論」でした。
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NHKスペシャル「東京裁判」を見る

 4夜連続のNHKスペシャル「東京裁判」を見ました。
 確かにパル判事の主張を取り上げているとはいえ、彼に対する各国判事の対応はなんとなく嘘くさい。インドは独立したかしないかの時期で、白人の宗主国の判事達があれほど立派に振舞うというのは、きれいごとすぎる作り物の感じが否めなかった。
 このドラマはNHKの企画原案によるもので、オランダ、カナダとの合同製作を唱っている。とはいえ、これは看板だけで客観性をてらういかにもNHKらしいやり方と思えた。
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トランプの勝利に思う

 世界中の予想を裏切ってトランプが当選しました。
 ぼくは勝つとしても僅差だと思っていましたから、あの結果はやはり少し意外ではありました。
 あの日、朝から選挙速報を見ていましたが、クリントンからトランプそしてクリントンと上位を交代しながら、昼前だったと思いますが、マイアミをトランプが制して大きく引き離したところで、ぼくはトランプ勝利を確信しました。
 そこで、facebookには「トランプが勝つようです。やっぱりという感じ。エスタプリッシュメントに冷水」とかなり抑えて書いたのですが、内心はやったぁという感じだった。
 前日に家内から「いったいどっちが勝つの?」とたずねられて、少々困って「クリントンが僅差で勝つかも」といったのは、クリントンになってほしくはなかったけれど、トランプと断言する勇気がなかったからです。
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都知事選が終わって

日本中が結構大騒ぎしたかにも感じられた東京都知事選挙も終わりました。
選挙公示あたりから、しばらく東京に滞在していたこともあってか、いつもよりもかなり関心を持っていたことは事実のようです。
昔はかなり興味があって、その講演を聞きに行ったりしたこともあった鳥越さんが、究極の後出しジャンケンとも言われたタイミングで出馬を表明した頃から、ある切迫感みたいなものがぼくを襲いました。
こんな人が当選したらとんでもないことになる。そう思ったのです。かなり前からこの人の欺瞞性みたいなものに薄々気づいてはいました。それが決定的になったのはNHKのファミリーヒストリーという番組を見た時でした。
変に反権力をてらい、父親までも権力とする不自然なポーズにある幼児性と不自然さを感じたのです。
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明治憲法って大日本帝国憲法の蔑称?

パソコンに潜ってみると<葉巻のけむり>の下書き原稿がいっぱいあって、そのほとんどは書きかけのものです。また、やはりちょっと、もう古いという気がするものもあります。でも結構がんばって書いているなと思うものもあり、引っ張りだそうかなという気になりました。
以下のものもその一つで、2013年の10月に書いたものです。

戦争に負けて、GHQの統治下で使用を禁じられた言葉が沢山ありました。
大東亜戦争は駄目で、占領軍は太平洋戦争と呼びました。「支那」にかんしては中華民国が、「中国」と呼んで欲しいといってきました。
国史は日本史と置き換えられることになりました。自分で自分の国の歴史をこんな風に呼んでいるのは、日本以外にはありません。アメリカでは、American Historyではなく、National Historyです。チャイナでも同じです。
敗戦直後のおびえが、なおトラウマとなって身体に染み付き、独立国となってもなお、GHQの呪いから解き放たれることがないかのようです。
ぼく自身、最近ではもう平気になりましたが、大日本とか大東亜とかいう言葉を口にするのが憚られるように感じたものです。
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憲法は国体、政体を定めるもの

 もう明け方近く、ベッドに横たわり、いつのものように、何気にiPhoneを見ていましたら、こんな記述が目にとまったんです。
<通常国会では、憲法改正の議論もしばしばなされている。そこで今回は、憲法改正論議にどのような態度で臨むべきか考えてみよう。
 憲法は、国家が権力を乱用し人権を侵害した過去を反省し、国家が犯しがちな失敗をリスト化したものだ。国家の三大失敗とは、無謀な戦争、人権侵害、独裁だ。>
 なんですか? これは。 こんな憲法の定義って聞いたことがない。こんな前提で話を展開すれば、とんでもない、好き勝手な話が展開できるはずです。
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朝生「緊急事態条項」での小林節先生

 先日の朝生「激論!”憲法改正”是か非か?」を結構真剣に見た。ぼくの関心事の憲法改正がテーマだったからではない。もともとこの番組でそんなしっかりした議論が行われるはずがないと思っているからだ。
 小林節先生と小西洋之議員の両名が出席していたからである。
 憲法学者の小林節氏は、ぼくがこの<葉巻のけむり>で「この訳の分からん憲法学者ー小林 節」というタイトルで考察を行ったことがある。この記事が常に人気記事のトップで24時間の平均閲覧数が時には200を超えることもあるのは、「小林節」でグーグルとぼくの記事がWikipediaの次の2番手に出てくる。それが理由に違いない。

クイズ議員小西洋之 「専守防衛」って誰が作った言葉?との田原氏のクイズに困る

クイズ議員小西洋之
「専守防衛」って誰が作った言葉?との田原氏のクイズに困る

 小西議員の方は、自分を優秀だと勝手に思い込んでいる、あんまり賢くない人だという決めつけを勝手にしていたから、そんなに注目していなかった。発言を聞いていて、やはりなあ、なるほどなあと納得したことだった。改憲反対という結論は明確に表明するのだが、その理由が明確ではない。田原氏に突っ込まれて返答に困る様子がなんども見られた。
 この人も<葉巻のけむり>に取り上げている。国会でのクイズ質問である。
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放送法問題

 ずいぶん昔のことを思い出した。高校の教師になってすぐのことだったから、もう半世紀も前のことになる。
 赴任してすぐに2年生の担任を命じられてすぐにメーデーがあった。
 組合の分会からは、ビラが配布され、「メーデーは世界の労働者のお祭りであり、これに参加し連帯するのは労働者の権利であり義務でもある」とあり、これを生徒に説明しなさいということだった。
 一方学校長からの指示は、メーデーは休日ではない。正常な学校生活と授業を行わないといけないという指示文書で、これも生徒への説明を要求していた。
 ぼくは困った。それぞれの考えをまっとうに説明するには、ぼくはあまりに不勉強だと思った。山登りにかまけて、当時の流行とも言えた安保闘争などには、理屈はわかったが興味がなかった。
 そこで、ぼくは、この二種類のビラを並べて、教室の掲示板に貼ることにした。そして、みんな読むようにとだけ言っておいた。
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「日韓合意」について考えること

 去年の暮れだったか、いわゆる「日韓合意」なる二國間の約束が行われた。文書化はされなかったから単なる取り決めで、すぐになかったことになる。アメリカを始めとする主に白人国家がそれなりの、あるいは高く評価をする中で、日本国内では与党内でさえ結構みそくそに評価された。
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