ISILの人質となっていた後藤さんは、通例とは異なる事態進行によって、一縷の望みを持たされることがあったものの、殺害という悲劇的な結果に終わりました。一縷の希望が見えてきたと思っていた矢先の最悪の結末にショックを受けました。
ネット上での見解で、最初の動画での後藤さんのまばたきはモールス信号であって、「ミステロ」「タスケルナ」と読めるというのがありました。それがほんとなのか、あるいは深読みし過ぎの見方なのかは判然としません。しかし、そうした見方ができるということは、彼がいかに毅然としていたか、臆することなく従容と死におもむいたかを示しているといえると思うのです。
首を掻き切られた彼は苦しむことなく逝ったと思います。これはラトックI遠征時に、ベースキャンプに連れて上がった羊を、コックに頼まれて二人で屠った二度の経験から推測できることです。
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「つれづれ」カテゴリーアーカイブ
案じられる後藤さんの命(無人攻撃機に殺られる)
ISIL(イスラム国)とヨルダン政府との人質交換交渉は進展のないまま推移しています。
ISILからの最後の文書と音声による通告で場所(トルコ国境)と日限(日没)と指定された時、ほとんど絶望的になったのですが、その後なんの連絡もないまま推移し、安堵の胸をなで下ろしました。
ISILのサジダ・リシャウィ死刑囚の解放に対する後藤さんの解放を伝え、従わない時にはパイロットのムアズ・カサースベ氏をまず殺害し次いで後藤氏を殺害すると伝えました。追いつめられたヨルダンは、サジダ・リシャウィ死刑囚は解放するとしましたが、その前にムアズ・カサーズ氏の生存確認が必要だと対応しました。
その答えがないまま、時間が経っています。
かりにパイロット・ムアーズの生存が確認されたとしても、ISILはムアーズを返すとはいっておらず、殺さないとしているだけだから、後藤氏だけが解放され、ムアーズ氏が還ってこないのでは、ヨルダンは納得のしようがない。
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一番あって欲しくない結末へ
日本人人質拘束事件はどんどん最悪の結末に向かって進行しているように感じられます。
この事件に関しては、テレビの報道番組に多くの専門家が登場し、それぞれの意見を語っています。
ぼくは、この事件が発生して以来、ほとんどすべての番組を録画し、そのコメントや見解をウオッチしてきました。それらを総括していえることは、政府関係者の口はだいたい重い。遠い人ほどぺらぺらしゃべり、少々的外れと考えられることも多いように感じていました。
この事件は、ISISが突如二人の日本人に72時間以内に2億ドルの身代金を払わなければ殺害するという予告をするという動画をYouTubeに揚げたことから始まりました。
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イスラム国はなぜ台頭したのか
お正月も半ばを過ぎてしまいました。遅ればせながら新年を寿ぎたいとは思っています。とはいえ年寄りのぼくにとっては、それは冥土への一里塚でもあり、単純に喜べない気分でもあります。
そんな個人的な感懐とはべつに、いまの世界はじつに混沌とし、その混迷の度合いはますます深まっているように思えます。
実はこの稿は、新年早々に書く予定をしていたのです。
ところが、世界では次々と事件が起こり、それのはっきりとした分析や納得できる説明もないような感じでした。世界中で先が見えないようなことが多く、情緒不安定というか落ち着かない気分で、なかなかキーボードを叩く気になれなかったのです。
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YouTubeへ動画をアップロード
前の稿で書いたように、マララ・ユスフザイ嬢のスピーチに感動を覚え、その動画をYouTubeにアップすることになりました。
以前は、テレビの番組を録画したものをYouTubeにアップロードすると、しばらくして「著作権に関する苦情が寄せられたので削除しました」というコメント付きで消されることが多かったようです。
ぼくの場合は、そんなにたびたびアップしていませんから、稀に消されることがあったという程度でした。そんな感じで消された動画を観察してみると、その苦情なるものを申し立てているのは、どうも著作権がらみではない。その動画自体を不愉快に思ったりけしからんと思ったりした人が、自分とは関係のない「著作権」を仮の理由に削除を迫っているのではないか。そんな勝手な推測をしたりしていたのです。
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ノーベル平和賞をもらった人(一)
何年か前、歴史上始めての黒人大統領がアメリカに誕生して就任演説を行った。そのスピーチは素晴らしい演説だといわれ、ネットにアップされ、是非聞くように何人かにいわれた。しかし、どうしたわけか、ちょっと聞いただけで、なんとなく聞き続ける気が失せてしまったことを覚えている。
しばらくして、そのオバマ氏が「ノーベル平和賞」もらったという話しを聞いた。全く興味を覚えなかった。その馬鹿馬鹿しさは、我が国の佐藤首相の平和賞受賞とも比較できないくらいの馬鹿馬鹿しさに思えた。
このぼくの直感は当たっていたようで、翌年に、ノーベル委員会のトールビョルン・ヤグランド委員長が、「オバマ米大統領はノーベル平和賞を直ちに返上すべきだ」と表明した。ヤグランド委員長はグアンタナモ収容所や中東への空爆を指摘し、「紙袋にメダルを入れ、通常の郵便で返送してくれれば十分だ」と要望したという話しだった。彼が返還に応じたという話しは聞いていない。
馬鹿馬鹿しいといえば、今回の平和賞話で、日本国の憲法を平和賞の候補にしようとした人か団体かがいるという話しを聞いて、その超絶アホさ加減に驚きあきれ、気持ちが悪くなったのだった。
そんな訳で、バラク・オバマだけに止まらないこれまでのいくつものアメリカ大統領への平和賞にも、嫌悪感みたいなものを抱いていたといえる。
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「正義」と「暴走」ー隠れアジテーターの言葉
衆院の総選挙がようやく終わりました。この選挙の結果について、ぼくはもう気掛かりで気掛かりで仕方なかったのです。結果によっては、日本の行く末が大きく揺らぐとも思え、各紙が与党大勝という予想を流しても、なお心配だったのです。
新聞というマスコミをほとんど信用していないぼくとしては、自民単独で2/3などという報道は、バンド・ワゴン効果の裏を狙った報道ではないかと思えたし、野党の劣勢報道は判官贔屓の同情を煽る手管のように思えたりしたのでした。
それにしても、勝ってよかった。本当のホッとしています。
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<葉巻のけむり>の検索窓は素晴らしい
この<葉巻のけむり>のタイトルの右側に検索窓があります。これがじつに素晴らしい。たとえば、少し前の稿「この頃気になること(2):拉致問題」でも書いたように、「横田めぐみ」で検索すると、「憲法を考える(安倍晋三 X 田久保忠衛)2/4」が出てきます。非常に早い。
こんどは、「KAZUYA」で試してみました。すぐに、つぎの六つが出ました。
「KAZUYA_CHANNELが素晴らしい」
「亡国のリベラル派知識人の一人・上野千鶴子先生(承前)」
「古市憲寿という若者にみる国家観の欠如」
「「ネット選挙」について」
「マス・メディア、テレビの夕暮れ」
「参院選の選挙制度は衆院選とは違う」
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衆議院解散の万歳フライング
11月21日、衆議院の解散が行われた。
その模様は、かなり詳細に映像として報道されたといっていい。
解散の進行は次のように進行することになっている。
まず閣議決定が行われる。閣議決定というものには、全大臣の署名が必要である。小泉内閣の郵政解散の時、一人の閣僚が署名を拒んだので、小泉首相はその大臣を罷免し、自分が兼務することにして署名を埋めたという。
解散の詔書には、国事行為としての天皇陛下の決済が必要で、天皇は解散詔書に「明仁」と署名を行う。そして、天皇の御意思を受けて侍従が、詔書に御璽を押印して、解散詔書が出来上がることになる。
この詔書は国会に届き、黒塗りの盆に紫の袱紗にくるまれて、内閣官房長官から衆議院議長に手渡されることになる。
解散は当然のこと、閣僚の任命にも天皇陛下の決済が必要なのであって、天皇がいなければ日本国は動かない仕組みなのである。 続きを読む
この頃気になること(3):万歳の作法
最近のテレビでは、万歳の光景が多く報道されていました。
どこだったかの村が文化遺産に指定されたとかで万歳、先頃は沖縄知事選での翁長新知事誕生の万歳、そして今度の衆議院解散の万歳。幾度となく万歳三唱の画面が映し出され、その度にその光景が気になっていました。
なにが気になったかは後にして、この万歳はもともと天皇陛下万歳がもとで、天皇陛下の長寿を願って唱えるもので、明治時代に始まったようです。万歳はTen thousands years oldですから、長寿を表わすのですが、それが勝どきを意味するようになったと思われます。大陸の戦線で敵陣を攻め落とした帝国陸軍は、万歳を三唱するのが常だったようで、そうした写真を沢山見た記憶があります。
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