憲法を考える4/4。この最後の項は、憲法改正において、一番問題となる9条の部分です。
ちょっと気合を入れて読むことを強いられるかもしれません。時間のあるときに読んでください。ぼく自身たいそう勉強になりました。
ただ、小林先生のいう「憲法道具論」には、いささかの違和感を覚えるんですが・・・・。

憲法改正草案
八木:今日取り上げます、これですね。自民党の憲法改正草案、27ページになりますでしょうか。中谷さん、これなぜ今のタイミングで発表されたんでしょうか、というところから伺いたいんですが。中谷:諸外国の変化、とくにアジアの変化に対応できなくなってきている。アジアの変化においても、北朝鮮が核実験をやるとか、ミサイルをこの前飛ばしましたけど、アメリカに行くミサイルであったとするならば、日本の上空を通過して日本が対処できないとするならば、非常に信義にかかわることでもありますし、PKOにおいても国連の活動においてさえ、国連の職員が目の前で危ない場合も助けることができないとか、昨年は東日本の大震災が出ましたけど、国家の非常事態の規定がないもんですから、非常事態の対応ができなかった。それによって被害も大きくしたし、復旧も遅らせてますし、やはりああいう事態こそ国の非常事態ですから、国のリーダシップが発揮できるようにしておかないといけない訳なんで、もう一刻も早く憲法改正して、現実に対応できる国家にしておかないといけないというのが理由です。
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鳴霞(めいか)
八木:大阪の40代の方からは、「過去はどうあれ、合法的に成立した現憲法をいま改正すべきだという理由となり得るのは,現代社会や世界情勢に合わなくなっているという一点だと説明される方が納得します」ですとか、兵庫県の30代の方「憲法を改正するという論拠はそういう時代に合わなくなって来ているという点で、成立過程に問題があるからではないと思います。未来に向けた前向きな議論から憲法改正を論じてほしいと感じます」というようなメールをいろいろ頂いているんですけれども,お二人からも時代に合わなくなって来ているという点も大きな理由の一つとして上げてくださっております。田久保さん、時代に合わなくなって来ているというのを教えて頂けませんか。
田久保:これはねえ、一番いいたいのは憲法前文なんですよ。最初に申し上げねばならないのは、これ日本国民はとあるけど、これ文章は他の国の名前を出しても通用する、無国籍なんですねえ。文章これ,日本文としてもおかしいけど,日本の歴史、伝統,文化、こういうものが前文になくて、日本国憲法をこれ、論じられるのかどうか,これが非常に不思議なのと、具体的に申しますと,ここんところですねえ、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。これねえ、時代がどうあろうとですねえ,いまのご質問がありましたけれども,これはどう考えてもおかしい。これは敗戦のとき,日本が暴れまくったんで、お前たちだけが平和を守ってれば運命を担保してやるよという文句ではないかと思うんです。
