これは面白い!「しっかり学ぼう!日本近現代史」

この頃、YouTubeにはまっています。
YouTubeといってもそこにある動画は無数と言っていい訳だし、的確には表題の「しっかり学ぼう!日本近現代史」にはまっているという訳。
近現代史をぼくたちはあまり知らないといえます。その知識の大半は大河ドラマからのものだったりする。
「しっかり学ぼう!日本近現代史」は一週ごとにくくられていて、各週6話つまり、月〜土の毎日15分のシリーズです。
現在はもう第10週に入っていて、タイトルは「これがほんとの昭和初期〜大日本帝国滅亡の原因」です。そして第1話は「昭和初期の日本〜暗黒社会…ってほんと?」となっていますが、ぼくはとてもそこまでは行けず、第4週の辺りです。ここは「激動の幕末へ」です。
この週の最終第6話は「薩長同盟〜若者の志が日本を動かした」です。
このシリーズの面白いのは、通説の裏が明かされることと、いつも今日の事実との対比がされることです。
たとえば、薩長同盟は池田大作と宮本憲治に手を組まそうとしたみたいなとか、薩長同盟は西郷・大久保と木戸孝允の話し合いだけだったが、長州が幕府軍を撃退した時に始めて同盟になったとか、同盟というのはそんなもんで、アメリカが止めたといえばそれでしまいという話になります。
また「そこでこれ」とパネルがでてきて「野田佳彦、いや違った徳川慶喜」などとふざけが入るのですが、こうした喩えが極めてリアルで分かり易かったりするのです。

このシリーズは「CGSチャンネル」 ChGrandStrategyチャンネルグランドストラテジーで放映されています。
今年の4月頃から始まったようです。上の紹介の動画があるのでそれを見ましょう。

日本近現代史画面日本の近現代史は、「黒船来航」から始まるというのが常識ですが、このシリーズでは第3週の4話になって初めて出てきます。それまで、十数話にわたって、延々と諸外国の状況や世界の動きがつぶさに省察されます。世界や周囲の状況があって初めて立ち位置というか、日本が分かるという訳です。
そして、いよいよ始まるのですが、その第3週のタイトルはというと「ペリーが来る!だから、どうした?」なのです。さらに第4話「ペリー?誰、それ」です。
ペリーは脅しにやってきたように思われているけれど、実はそうではなかった。けっこう優しい男だったようで、密航しようとした吉田松陰が罰せられることを心配して、幕府に寛大な処置を求める手紙を書いているのだそうです。
日本の侍はびっくりはしたのですが、他の国は恐れ戦いたのだけれど、日本はそうでもなかったようです。浦賀に出かけスケッチをして、どうかね作れるかねと船大工に尋ねた。作れるでしょうとほんとに作ってしまったのだそうです。日本って凄いという話がでてきます。
それにしても、マッカーサーが厚木に来た時に、ペリーの掲げていた旗を持参したというのは、果たしてどっちの意味だったのでしょうかねえ。
どうです。興味わきましたか?このシリーズ。
是非ご覧になってください。

エジプトの政変に思う

エジプトの政変がニュースになっています。
今回のクーデターは、始まりは2年前の「アラブの春」にあります。アメリカなどはクーデターとは呼びたくないようです。アメリカには「クーデター」には介入しないという取り決めがあるようで、だから介入の選択肢を消すようことは言いたくないという本音がある。なにしろイスラエル・パレスチナ問題を抱えるアメリカにとって、この国の動向は極めてセンシティブな問題だからです。しかし、これがクーデターであることは間違いありません。
昨年、正当な選挙で選ばれたムルシー政権は憲法改正を国民投票にかけ、新憲法を制定していました。このとき、憲法に拘束されない軍部との関係に関しては、ムルシー大統領とのかなりのせめぎ合いがあり、軍部がかなり譲歩を余儀なくされた形で、折り合ったことを、NHKスペシャルで見た記憶があります。

ところでこの「アラブの春」はチュニジアの「ジャスミン革命」から始まりました。なんでそういう名前がついたのが不思議だったのですが、ネットで調べるとチュニジアの国花がジャスミンだったからということで、えらく単純な由来でした。でも、この革命のきっかけはけっこうドラマチックです。
26歳の露天商の青年が道ばたで果物を売っていたところ、認可を得ていないということで果物と秤を没収された。役所に秤の返還を求めに行くと、女性職員に侮辱され賄賂を要求されます。これが3回にも及んだので、彼は役所前で焼身自殺を図りました。これがきっかけで抗議デモが拡大して行き政権が倒れました。
これが、3年前のことです。それにしても、この「焼身自殺」にぼくは、アジアの同胞を感じてしまうのです。白人は決してこんなことはしません。
この「ジャスミン革命」次々とアラブ世界に飛び火してゆきます。いわゆるアラブの春です。
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日本を囲む海外の「戦後レジューム」

竹田恒泰氏が、その著書『日本はなぜ世界でいちばん人気があるのか』の冒頭で、2006年(平成18年)に英国のBBC放送が行った世論調査の結果を紹介しておられます。
これは、世界の33ヶ国で約4万人を対象に行われました。その結果、「世界によい影響を与えている国」として、最も高く評価されたのは日本でした。この調査では、33ヶ国中31の国で日本の影響力について、肯定が否定を上回り、うち20ヶ国で肯定が50%を上回った。最高は、インドネシアの85%次いでフィリピンの79%でした。このことは心に留めておかないといけないでしょう。また否定が肯定を上回ったのは、2ヶ国だけで、それはいわずと知れた中国と韓国でした。これは容易に納得できます。
しかし、そんなに沢山の国が日本を評価してくれているというのは、悪い気持ちはしないものの少々意外な気もします。
やはり同じ調査で、「自国の影響力についての自己評価」というのがあります。
肯定する、つまり自分の国が影響力があると考える国民のパーセンテージです。最も高いのは、ブラジルの84%でした。2位は中国、以下ドイツ、ロシア、韓国(76%)と続きます。それで日本はというと、なんと最下位から2番目の43%なのです。
他が評価しているのに自分は駄目だと思っている。それは日本的奥ゆかしさの問題ではないかなどという人もいるかもしれませんが、そんな話ではあり得ない。その理由はなんなのか。日本人はよく考えないといけないと思います。
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Wikipediaに「ラトック」を載せる

Latok1

Latok1

先日、中村亘くんが「Wikipediaにラトックの英文は上がっているけど日本語はありませんね」といい、掲載を薦めてくれた。英文のWikipediaのURLがメールで送られてきたので早速翻訳してメールで送った。
ラトック山群は、カラコルムの3大氷河の一つビアフォ氷河の支流・バインター・ルクパル氷河の奥に聳える岩峰群である。Wikipediaには、「全ての峰はその極端な技術的困難さにおいて特筆すべきであり、世界中の高々度における、どこよりも厳しい登攀がなされてきた」と述べられている。
 そこでは困難であるだけに多くのドラマがあったといえる。
ぼくが、この山群に注目したのは当時山登りの高級誌であった「岩と雪」25号に、そのとんでもなく華麗な岩峰と岩壁が掲載されたのを目にしたときからだった。
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「カイロ宣言」について

鳩山さんが香港のテレビの取材で、尖閣列島についてとんでもない発言をして、それがニュースとなっているようです。「中国側から日本が盗んだと思われても仕方がない」というもので、元首相ともあろうものがという驚きを普通の人なら持って当然だと思われます。
この発言について記者から質問されて、鳩山さんは「ボツダム宣言に書いてあるでしょ」といい、さらに官房長官の発言については「もっと勉強してくださいということです」と捨て台詞みたいな言葉を吐きました。
おっととう。この台詞聞いたことがあります。
大分前、「朝生」で孫崎元外務官僚が、「カイロ宣言があるんです」と上から目線の賢しら口でいい、「もっと勉強してください」といいました。
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KAZUYA_CHANNELが素晴らしい

KazuyaTopScreen最近なにげなくKAZUYA_CHANNELという動画サイトを見た。これがなかなか面白い。
てきぱきとした口調と明確な論理性、こんな若者がいるとは心強い限りだ。
どんな人かと調べてみた。
名前は和也というらしいのだが、KAZUYA(一般人)としか明かしていない。
生年月日:1988(昭和63)3月2日で、25歳の若さだ。生まれは北海道で身長は175㎝としている。
25歳といえば、高度成長もバブルも知らず、デフレスパイラルの中で生まれ育った世代である。それにしてもこの若さで、どこでこのような知識と歴史観を身に着けたのだろう。
誰か先生がいたのかもしれないが、その大半はネットだったのだろう。
このKAZUYAチャンネルをみて、疑問に思ったら自分で調べてください。そしてほかの人に発信してくださいと呼びかけている。

この動画サイトを始めたのは、昨年(2012年)の暮れに、友人の結婚式の動画作成を頼まれたのがきっかけだったとプロフィールで語っている。
今年の2月頃から政治ネタが増え始め、今はそれ一色である。YouTubeとニコニコ動画に毎日午後9時にアップしている。
すべては、2分足らずの動画である。彼は目的を次のように語っている。
「はっきり言って今の日本はおかしいです。特にマスコミが公平とはかけ離れた報道を繰り返すので、まずは日本の問題を知ってもらうための「入り口」を作ることが急務だと感じています。」
右も左も日本の歴史を知らないのが問題ともいう。全く同感である。
ぼくも常々、政治家の人たちは右か左はあっても垂直軸がないことが問題だと思っている。垂直軸とは日本の歴史であり、歴史観・国家観である。さらにいえば、こんなことを言うと超右翼などと意味ないレッテル張りをする人がいることを覚悟していうと、日本の国体を認識しているかどうかということである。

面白いし共感を呼ぶ内容だから、当然のことなのではあるが、今年2月には登録者数1000人だったのが、政治ネタに集中しだしたあたりから急増し、5月に10000人、6月に20000人となっているという。
今の若者は、正しく見る目を持っているということのなのだろうと思う。
先日の「たかじんのNOマネー」に橋下市長が登場し、全コメンテータの集中砲火を浴びながらあっぱれにも孤軍奮闘していたが、それを見ていた視聴者アンケートによれば、70%が橋下の意見を支持するという結果が出て、コメンテータたちが慌てる様子が見て取れ、興味深かった。そうなると、普段は巧妙に隠している生地が出てくる。
全マスコミのコメンテータのほとんどすべてが、東京裁判史観から脱却どころか、完全浸潤硬化状態の頭脳となっている見事な証左のようだと思った。

ともかく、KAZUYA_CHANNELをお勧めする。
政治ネタではないものを一つ挙げておく。
http://www.youtube.com/watch?v=aUJfKiNGNU4

辛坊治郎氏の失敗に思う

ブラインド・セーラーと一緒に太平洋横断を計った辛坊治郎の試みは、原因不明の浸水事故によって失敗に終わり、メディアの大きな話題となっています。
ネットの書き込みも炎上に近い状態のようで、辛坊治郎氏は左からも右からも集中砲火を浴びています。
人の不幸が嬉しいのは、人間本来の悲しい性ともいえるようで、気の毒ともいえますが致し方のないことだとも思えます。
それにしても、浸水の原因はなんだったのか。それについての追求がなされないのはどうしたことなのだ。
最初から気になっていたのはこのことです。
クジラにぶつかったって。そんなバカな話はない。
クジラが体当たりする訳はない。ぶつかってくるヨットを避けないクジラはいない。そう思うからです。
会見での記者たちのしまらないぼけた質問に対して、辛坊氏は「あり得ません」と座礁の可能性を強く否定しています。それは当然でそんなものがある海域ではない。
では何に当たったのか。
結論を言うと、ぼくの推理によれば、海洋漂流物です。
東北大震災のがれき総量は2000万トンで、そのうち500万トンが太平洋に流出した。7割の350万トンは日本海沿岸付近の海底に沈みました。残り3割程度の150万トンが漂流物となっていると考えられるのだそうです。
これらのものもだんだんと沈み、現在はもっと減っているのですが、その9割以上が沈みにくい家屋の一部及び流木と考えられています。
辛坊さんのヨットは、こうしたものに衝突したと、ぼくは考えています。
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聖徳太子の17条憲法

安倍政権が成立してから憲法の問題・憲法改正がマスコミなどで取り上げられるようになってきました。
ぼく自身は、若い頃から、「象徴天皇」は見事な作文だと言ったり書いたりしてきたし、軍隊を自衛隊という言い換えは、子供だましの言葉遊びみたいなもんだと思っていました。
二十歳代の就職してすぐの頃、その頃は職場などでもなんの問題についても議論することが盛んだったのですが、組合員の同僚たちの自衛隊違憲議論の輪の中につい割って入り、「そんなに具合が悪いなら、憲法を変えればいいのではないですか。全ての決まりとか約束事は都合が悪くなれば変えて行くもんでしょう」と言ってしまいました。
一同は、半ば呆然とした面持ちになり、一人が「君はとんでもないことを言う奴だなあ」とあきれたように言ったものでした。
本当のところ、当時のぼくにとっては、そんなことはどうでもよくて、山登りだけが関心事だったと思います。それから高度成長の続く何十年もの間、無関心のまま過ごしてきたのではなかったかと思います。
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「父の日」雑記

日曜の夜、一緒に会食しようと息子一家からの誘いを受けた、近くのイタリアンだと家内がいう。
珍しく日曜日に家にいると聞いたからなのだろうかと思った。
子供たちが集まって我が家で会食をすることは時々あっても、外でというのはあまりないことである。
家内に理由を尋ねると、聞かなかったけど「父の日」やからなんと違う、という。
「父の日」は、元はなんだったんだろう。
紀元節が天皇誕生日になり、新嘗祭が勤労感謝の日などと、伝統的な名前は敗戦後言い換えられた。大東亜戦争は、GHQによってアメリカ側の呼称である太平洋戦争と変えられた。日本にとって戦場は決して太平洋でなかった。だから、サンフランシスコ講和条約で独立を回復した時、すべては元に戻すなり、問題があれば言い換えるべきだった。
ずっとずっと昔、まだ二十歳代の頃、カラチの大使館の人たちは、「天皇誕生日」とはいわず「紀元節」と呼んでいた。その時、中東から帰国途中の日綿の商社マンが、ガーデンパーティの芝生の上で「大東亜共栄圏」とか「大東亜戦争」という言葉を話したのが、新鮮に響いたのを記憶している。
最近になって、こうした呼称が大いに気になっているところだった。そういう訳で、「父の日」の元はなんだったんだろうと思った訳だ。
家を出る前に大急ぎで調べたら、これはどうやらアメリカ伝来で、1950年に制定されたということが分かった。
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気になるオバマ・金平8時間会話の内容

 先日、米中会談が行われた。この2日間8時間に及んだとされる会話の内容について、大いに注目され、各種の報道がされている。
 これまでの歴史において、1972年のキッシンジャー・毛沢東そしてニクソン・毛沢東会談で国交正常化が成り、カーター・鄧小平会談で両国は近づいたかと思うと天安門事件で離れるが、クリントン・江沢民会談で回復する。
 という具合に、近づいたり離れたりしてきた両国なのだが、こうした会談のたびごとに世界情勢はかなり変わってきたといえるようだ。
 しかし、今回はこれまでと少々違うようなのだ。世界情勢の変化である。もうソ連は存在せず、中国はかつてなかったほど膨張し、いささかの希望的観測を込めて、そのうち自滅すると唱える識者もいるとはいえ、今や独特の資本主義国として、その帝国的野望を隠そうとしていない。
 今日の青山繁春のニュースDEズバリで、その脅威が語られている。まずはその動画を見ていただきたい。
http://www.youtube.com/watch?v=MKCXskmQs0o&feature=youtu.be
 青山さんは、「広い太平洋・・・」云々の発言を金平の失言としているけれども、ぼくにはそうは思えない。平気でぬけぬけとそういったとしか思えない。
 もともと中国はそういう国なのであるし、中国人はそういう人間なのだと思える。
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