Sayaの桜ものがたり「明治憲法と日本の国柄」

みなさんは、野上弥生子という人をご存知だろう。代表作は『真知子』である。
この人のお孫さんが、哲学者の長谷川三千子氏である。一度ならず動画での講演を聴いた事があって、その落ち着いた説得力のある話し振りが印象に残っている。この先生はまた、安倍さんを熱烈に支援しておられることも知っている。
彼女が、Sayaの「桜ものがたり」のコーナーで、大日本帝国憲法について講義していらっしゃる。哲学者らしく論理明晰であり、説明は極めて平易である。天皇と日本の国体についての説明には心打たれるものがあった。そこで、そのすべてを文字に起こして、このブログに載せることにした。
Cherry
Saya:こんばんは。さくらものがたりへようこそ。
Two2withTitle長谷川:こんばんは。
Saya: この番組は毎回素晴らしいゲストをお招きして、色々なお話をうかがっていくという番組です。今夜も素晴らしいゲストをお招きしました。埼玉大学名誉教授でいらっしゃいます長谷川三千子先生です。よろしくお願いします。
長谷川:よろしくお願いします。
BookSaya:前回、民主主義とはなんなのかという、こちらのね、ご本をわたし読ませて頂いたこともありまして、それが抱えている病理というか、その深い所までお伺いしました。そしてですね、大日本帝国憲法、明治憲法は実はよく出来ている憲法だという・・。
長谷川:そうなんです。帝国憲法というと、なんか封建的というか、全然違うんですけどね。封建的の逆なんですけど。それからもう天皇が絶対であるとか、君主主権で国民は絶対もう声が届かないとか、そういういろんな嘘偽りのイメージで飾られているのが(笑)、帝国憲法なんですけれども、実はその帝国憲法というのは、古くからの日本の国柄と、それからもうあの当時、日本が国際社会に参入した時のスタンダードになっていたいわゆる民主主義に基づく近代憲法それからその憲法に基づく立憲政治というそういうものを非常に上手く取り入れて出来た憲法なんですね。
Saya:へえぇ。
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TPPの深層

 TPPはTrans Pacific Partnershipの頭文字を取ったものであることは誰でも知っている。
 日本語では、環太平洋パートナーシップ協定、環太平洋経済連携協定、環太平洋経済協定などと訳されているが、transには環という意味はない。環太平洋なら、Circum-PacificあるいはPacifice-rimだろう。

CisTrans1CisTrans2 transといえば、化学が専門のぼくは、シストランス異性体という術語が思い浮かぶ。分子量は等しいが性質が異なるという異性体のうち、原子の位置が異なるシス型(cis-)とトランス型(trans-)位置異性体である。
 つまり、これは環太平洋と名付け、いかにも多国間協定然とした命名がされているものの、原語の意味する所は日本とアメリカという太平洋を挟んだ二国間を意図した協定なのであって、そこに米国の意図が見えるのではなかろうか。

 アメリカは、これまで2度に渉ってグローバリズムを唱え進めたが、いずれも失敗した。最初はIT革命と称してドルの還流を計った。次は住宅バブルを起こしたが、サブプライムローンのまやかしの露呈におわった。景気回復を意図して、金融緩和と財政出動を繰り返したが経済は好転しなかった。
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パキスタン・ナショナルデー祝賀会へ出席

InvitationCard パキスタン大使からパキスタン・ナショナルデーのレセプションの招待状が届いたので、家内を連れて出席することにした。3月21日の18:30からで、場所はホテルオークラである。
 昨年の4月にもパキスタン大使館での昼食会へのお誘いがあって出席したのが13日、ほとんど日を空けずに今度は、26日に日パ国交樹立60周年記念祝賀会の招待を受けた。
 これらについては、それぞれこの<葉巻のけむり>に書いた。
パキスタン大使館昼食会と大阪のシガーパーティ

 パキスタンという国は、その成立が大変複雑な歴史を持っているといえる。もともとインド亜大陸はイギリスの植民地だった。1858年から1945年の第二次世界大戦の終結までの87年間はイギリス人の総督を基軸とするイギリス領インド帝国の時代だった。
 イギリスはインドの経済的困窮化に伴う不満を懐柔するため、1885年諮問機関としてインド国民会議を設けた。インド国民会議は知識人を主たる構成員とし、インド古来の因習を開明することを目的とする比較的穏健なものであった。しかし、民族資本家の形成によって反英気分が高まりをみせ、インド国民会議派は急進的な民族主義政党へ変貌していった。
 この過程において、大日本帝国の日露戦争の勝利が大きな影響を与えたといえる。
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眉に唾つけて聞く話

 ここしばらくの間、といっても、それは年単位の話なのかもしれないのですが、いわゆる眉唾の話が多すぎるような気がします。
 だから、この「眉に唾つけて聞く話」はシリーズ化できると思うほどです。 
 「日本の公務員数は多すぎる」という話を聞くことがあります。しかしこれは「眉唾」というより大嘘です。下の図を見てください。
世界で最も少ないんです。だから専門家と言われる人は、根拠と数値を挙げて言わないといけないと思います。ぼくたちは、データから語らない似非専門家やバカなコメンテータを信じてはいけないのです。まづは、眉につばをつけてから聞くことにしましょう。
 ある肩書きの人が、データを調べもせずに気分で言ったことがそのまま繰り返され、やがて固定化され、そして常識みたいになります。

OECD諸国の公務員割合

OECD諸国の公務員割合

「日本は借金大国」これもよく聞く話でした。だからそのうちギリシャのようになる。何度も聞いたか分かりません。まあ、ギリシャになるというのを信じる人はないとしても「借金大国」、つけを子孫に残してはいけないと思う人は多いんではないでしょうか。
 日本の国はお金を借りている。だから国民一人当たりの借金は一千万円以上になる。誰でも驚きます。
 でも、でも自分は一体誰からお金を借りているのですか? 借金大国と言い募っているコメンテーターに、そう聞いたらどう答えるのでしょうか? 多分直ぐには答えられない。そして、外国からと答えるかもしれません。違います。外国にお金を貸しているかもしれませんが、借りてはいません。
 日本の国がお金を借りているのは、国民からです。つまり国民がお金を貸しているのです。だから、一人一千万以上の借金を抱えていて、それを子孫に残してはならないなどと言うのは、間違っている訳です。こちらは、金を貸している方です。借金などしていない。
 債権者を負債者と言いくるめるこの言い方が横行するのがどうしてなのかは、ぼくには分かりません。でも、世界一の金持ち国と言われる日本人が借金浸けになっているなどというのは、理屈に合わないと思うだけです。
 こんなことを言い続けられている国民が、お金を使う気になる訳がない。デフレは進行する、ということになります。そうやって何十年も過ぎたのでしょう。
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戦場は安倍さんのフェースブック

 FacebookとTwitterが盛んです。ひところ盛んだったMixiなどはすっかり影が薄くなってしまいました。
 いずれもSNSいわゆるソーシャルネットワークの代表です。
 どう違うかといえば、おおざっぱにいって、Facebookはメールアドレスを登録する必要があるのに対して、Twitterはその必要はなく、ハンドルネームが許されています。
 Facebookは、どちらかといえばグループでのコミュニケーションに重点が置かれ、Twitterはニュースの受け取りが主になる。Facebookが双方向なのに対して、Twitterは一方的です。その所為か、その情報量や精密度はFacebookが抜群に勝りますが、情報の伝播・拡大やその速度はTwitterが勝ります。

 昨日、この二つのSNSの長所を見事にドッキングした情報が拡散しました。
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おかしい日本語

bookcover 先日、スーパーのマツモトに行くと、入り口の脇に古本市がたっていた。なんとなくこの100均の書棚を一巡すると、『問題な日本語』という本が目につき買ってきた。「どこがおかしい? 何がおかしい?」という副題がついている。このタイトル自体何となくおかしい?
 出版元は大修館書店で、『明鏡国語辞典』編者の北原保雄という人が編者となっている。奥付をみて、この人はぼくと同い年で筑波大学学長をやり、筑波大学名誉教授であることが分かった。
 この本は、2004年12月初版なのだが僅か3ヶ月後の2005年3月には14刷になっており、すごく売れたことが分かった。各項目が短く、どこからでも読めるので、大変読み易くて、取り上げられている項目が、大変身近な言葉であることが、理由と思われた。
 なかなか面白いということで、早速トイレ図書館の一冊とすることにした。

 「全然いい」という項がある。
 全然というのは、否定文に使うもので、こういう使い方は間違いだと、ぼくは思っていた。ところが、そうではないという。
 江戸時代後期に中国の白話小説(口語体で書かれた小説)で使われたものを取り入れるようになったもので、「全く然り」をつづめたものだそうだ。
 漱石の『三四郎』には、「そこで三人が全然翻訳権を与太郎に委任することにした」とあり、芥川の『羅城門』には、「下人は始めて明白に、この老婆の生死が、全然自分の意志に支配されているという事を意識した」などとある。この本では、「全然」についてさらに突っ込んだ分析をおこなっているのだが、ともかくこの用法が間違いではなかったことは、少し意外であった。
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「東京裁判は勝者の断罪」安倍さん断言の意味

 毎日新聞が大きく取り上げた国会での安倍さんの発言、「東京裁判は勝者の断罪」はとんでもなく大きな意味があると思いました。
 これは「東京裁判」がまともな裁判ではなく、本当の意味において裁判の体をなしていなかったという考えを明確に言明したものだったからです。これまで、日本の首相がこんなことを、ましてや国会の場で堂々と述べるなどということは一度もなかった。これは、「戦後レジュームからの脱却」どころか、自虐史観の芯をえぐる鋭い一太刀ともいえるものでありました。
 なぜなら日本に否応なくしみ込んで(しみ込まされて)しまった自虐史観の根っこは、まさに東京裁判にあると考えられるからです。
 ぼくはその時、あの古事記の手力男(タジカラオノミコト)を想起したのです。

 ぼくの母親は、幼いぼくに日本の神々のことを語って聞かせました。光の神様の天照大神(アマテラスオオミカミ)が天岩戸に籠ったので、日本の国は暗闇に閉ざされてしまいました。神々は額を寄せて相談し、一計を案じました。踊りの上手い天宇受賣命(アメノウズメノミコト)が、大きな伏せた甕の上で舞い、周りの神々が大声で唱い騒ぎ、拍手喝采。
 何事かと天照大神が天岩戸の扉を少し開けた時、待ち構えた力持ちの神・手力男命(タジカラオノミコト)が、一気に扉を引き開け世界に光が戻ったということです。
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首相「東京裁判は勝者の断罪」(毎日新聞)

Facebookに安倍晋三総理からお知らせが届いた。なかなか効果的な官邸の情報発信だと感心している。小泉時代にもオンラインチームが作られて、最初から活動したようだったが、今とは状況が全く違う。FacebookもTwitterもあの頃はなかった。

ABE_Facebook「東京裁判は勝者の断罪である」との私の衆議院予算委員会での発言に対して昨日の毎日新聞朝刊が「米国から批判の可能性」と大きく報じています。

記事を読むと、私の発言そのものに対する評論をするわけではなく
「これだと連合国側(とくに米国)が怒るかもしれない」という何ともトホホな記事内容です。
掲載の写真は我が顔ながらムズカシイ顔をしています(これも印象操作でしょうか)

かつては「その発言には、中国が怒るかも知れない!」と言って中国大使館への告げ口が流行ってましたが・・今度はアメリカですか(笑)

 このぼくの友人からシェアされた8時間前の記事は、「16,689人がいいね!と言っています。」となっており、時には20000を超えることもあるようです。コメント書き込みも常に数千件になっています。
 ところで、安倍バッシングに先頭を切っていた「朝日新聞」が、最近なぜだか急にトーンダウンし、「朝(鮮)日新聞」や「中日新聞」との揶揄は、「流行新聞」に変わりました。<国家に仇なす人>の一人であって朝日新聞の論客といわれた某朝日新聞主筆が辞めてからのようです。その所為で、この人を辞めさせましたと詫びを入れて来たというまことしやかな風説が生まれたのかもしれません。
 この朝日新聞の変化に呼応してNHKや毎日が頑張りだしたのか、バックグラウンドが沈んで浮き出て来たのか、いずれにしろ、日本の様子は変わりつつあるようです。
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<いやさか>を乾杯発声に

 テレビで、あの銭形警部の声優納屋悟郎氏が80なん歳かで亡くなったと報じていた。銭形警部のあの声はしっかりと耳が覚えているが、その声の持ち主の顔は初めて見た。およそ声と顔がマッチしないことに驚いた。
 ルパン3世は大ファンだったから、テレビでは熱心に視聴したものだった。最近になって、主人公のルパンは、地球国・自由村の住人であって、祖国を持たない男である。そういう男を自分は描きたいと作者のモンキー・パンチが語っていたことを知った。ゴルゴ・サーティーンもその無国籍性において同じであるといえる。
 これは、考えてみれば、日本アニメの独自性ともいえることであったし、それはまた祖国を語ることが悪ではないにしても、ある後ろめたさを感じさせるような戦後の時代に見事に適合していたのかもしれなかった。
 万世一系を貫く天皇制を護持して、ようやく国体を守ることは出来たとはいえ、歴史上初めての敗戦のショックは大きく、大東亜戦争を支えた八紘一宇の思想や天皇陛下万歳思想は、口にするのさえはばかられる悪とされた。大東亜戦争は軍部が起こした侵略戦争で、その結果日本国民が被った無差別爆撃である東京大空襲での10万人の死者や、広島・長崎での30万人を超える死者は、自分たちが悪かったのだ、一億総懺悔が必要なのだ。という思想・論理が日本人によって組み立てられ、「過ちは繰り返しませんから」という銘碑に刻まれることになった。
 この思想の流れが、いまなお生き続けていたことが、近年の日本海周辺の情勢の緊迫化によって顕在化したと考えられる。
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Youtube「国会中継動画」がNHKの要請で削除

先日の国会・衆院予算委員会での中山成彬議員が従軍慰安婦などの歴史捏造に関する質問を行いました。このNHK国会中継のYouTube動画が、NHKの要請によって削除されました。

慰安婦資料・朝日新聞が歪曲

慰安婦資料・朝日新聞が歪曲

韓国版・朝日新聞「強制拉致は朝鮮人の仕業」

韓国版・朝日新聞「強制拉致は朝鮮人の仕業」

日本は韓国のインフラ整備に尽力

日本は韓国のインフラ整備に尽力

この事件は、インターネット上のあちこちで、<【悲報】NHKが中山成彬の従軍慰安婦捏造証明動画をYoutubeから削除 国会中継削除は史上初>という見出しで、拡散しているようですが、そのすべての動画は削除されており、黒バック上に「この動画は、NHKさんによる著作権侵害の申し立てにより削除されました」というメッセージが出ます。
著作権侵害という言い分が成り立たなくはないとしても、聴取料をとり国民に事実を知らせる責務をもつNHKが、あろうことか国会中継を削除しようとするのは、納得のいかない話ではないでしょうか。
当然、激しい書き込みが飛び交っているようです。
<は?国会中継ってNHKの著作物なの?>
<NHKの解体を真剣に考えるべき段階に入ったな。>
<余計拡散するだろ>
<さすが朝鮮国営放送 こんなのに受信料払ってる人間は売国奴>
などという、勝手気まま無責任な書き込みが多いのですが、その気持ちには同感です。
<消すと増えるのだが>
と言う書き込みがいくつかありますが、拡散を狙ったNHKを騙った戦術的削除依頼があったのではないかという穿った見方をする人もあります。
情報戦は、まことに複雑です。ちょっと飛躍した話かもしれないのですが、夏の参院選前に、極右を装った反日工作員による中国人留学女子学生の陵辱殺人事件が起こると予言する人もいます。恐ろしくも、中共お得意の謀略という意味では盧溝橋事件の再来ではないかというのです。
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