エジプトの政変がニュースになっています。
今回のクーデターは、始まりは2年前の「アラブの春」にあります。アメリカなどはクーデターとは呼びたくないようです。アメリカには「クーデター」には介入しないという取り決めがあるようで、だから介入の選択肢を消すようことは言いたくないという本音がある。なにしろイスラエル・パレスチナ問題を抱えるアメリカにとって、この国の動向は極めてセンシティブな問題だからです。しかし、これがクーデターであることは間違いありません。
昨年、正当な選挙で選ばれたムルシー政権は憲法改正を国民投票にかけ、新憲法を制定していました。このとき、憲法に拘束されない軍部との関係に関しては、ムルシー大統領とのかなりのせめぎ合いがあり、軍部がかなり譲歩を余儀なくされた形で、折り合ったことを、NHKスペシャルで見た記憶があります。
ところでこの「アラブの春」はチュニジアの「ジャスミン革命」から始まりました。なんでそういう名前がついたのが不思議だったのですが、ネットで調べるとチュニジアの国花がジャスミンだったからということで、えらく単純な由来でした。でも、この革命のきっかけはけっこうドラマチックです。
26歳の露天商の青年が道ばたで果物を売っていたところ、認可を得ていないということで果物と秤を没収された。役所に秤の返還を求めに行くと、女性職員に侮辱され賄賂を要求されます。これが3回にも及んだので、彼は役所前で焼身自殺を図りました。これがきっかけで抗議デモが拡大して行き政権が倒れました。
これが、3年前のことです。それにしても、この「焼身自殺」にぼくは、アジアの同胞を感じてしまうのです。白人は決してこんなことはしません。
この「ジャスミン革命」次々とアラブ世界に飛び火してゆきます。いわゆるアラブの春です。
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